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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

竜翼のメロディア 感想

Whirlpoolの「竜翼のメロディア」の感想です

音楽と竜と王女様と色々欲張りなファンタジー
ヒロインは5人、複数プレイなど無く、隠し枠もなしです
流行の一発選択ではないですが、複雑ではないですし
システムが親切なので攻略に困ることは無いでしょう

テーマとして音楽がありボーカル曲が8曲とかなり多いものの
全てのシナリオがそれ系というわけでなく、メインに偏ります
公式メインヒロインと称されたフローラとメルのルートと
それ以外の3人のルートでシナリオの中盤で分岐しており
前者のメインルートで、歌の演出が多く登場するようになっています
後者は音楽は根底にあるものの方向性はかなり違うものです

OHPでHシーンの回数も紹介されているのでわかると思われますが
女性好きの主人公ですけど、エロ要素などはあまり無く
普通の萌えゲーになっています、むしろ最近の傾向を見ると
かなり薄めの路線になる気もしますね、本編中は2枠ですし

ヒロインの萌えとかイチャラブとかは堂に入っていると言うか
手堅い感じで、SD演出などを用いて抑えるところは抑えています
サブキャラなども良いキャラは多いとは思ったのですが
そのあたりに色気は出さずメインの描写だけに始終しているのは
良いのか悪いのかFDカが出てしまうのか……という感じでしょうか

シナリオは変に冒険せず、収まる範囲で設定を広げた感じがします
あさっての方向に進むことも無く安心して読める部分はありますね
かなりご都合主義な部分もありますけど、この作風でシビアな
大人の世界と言うのみせれらても困りますしちょうど良い塩梅かなと

しかし、過去の描写が本当におぼろげで終わっており
そこに対するビジュアルとかが殆ど存在しないのは気になりましたね
前作のメルトは過去までやたら書いて長かったのはあるのですけど
これは逆に、その辺り書くべきだったのではと思ったりもしました

また、シナリオ全体を見るとキャストがそれほど多くないのに
シナリオの展開次第存在が消えてしまうキャラが多いのは気になりました
特にキーキャラだと思ったドーラの存在が非常に薄いのはなんとも
最終シナリオで人間化してヒロインになると思っていたのに……
モニカ?シグルドの娘だっけ?ぐらいの扱いです、本気で

代わりバルディスさんが、がんばりすぎている感じはしますね
完全な悪役としてではなく、そりが合わない相手と言う感じですが
この辺りメルトの村長さんを思い出すわけですけども
シナリオの活躍度では下手なサブや攻略からそれたヒロインより
こちらの方がずっと上だったりします、多分ライターのお気に入り

バルディスさんはともかく、変に世界を広げるようなことは無いものの
小さくまとまりすぎて、最低限欲しい部分が欠けている部分もあるなと
それが書かれればよくなったかと言われると其れは別問題ですけども
もう少し本編意外も書いていいのじゃないかなと思う次第です
TIPSだとすごく余計な部分まで補完しているのですけどね……


良くも悪くも過去を踏まえて手堅く作られた作品でしょうか
光る何か、尖った何かを求めるには刺激が足り無すぎるかと思いますが
萌えゲーとしてみるとしっかり抑えるべきは抑えている作品かと
ヒロイン自体は第一印象から外れることない素直な描写ですので
体験版などで気に入れば問題なく楽しめる作品かなと思います


以下、ネタバレを含む感想





【システム】
・画面は16:9
・キャラ別音声設定あり
・前の選択肢へ戻るあり
・シーンジャンプあり
・緊急回避ボタンあり
・TIPS
・シナリオロックあり

ここはここで必要なものは揃っているところですので
特に不満はありません、シーンジャンプが必要最低限で
少々項目の分け方が荒いので実用性は微妙なところです

緊急回避ボタンは、音ゲー好きとしてはちょっと吹く

TIPSは辞書機能みたいなものです、シナリオの進行によって
余計なものがいっぱい登録、シナリオの復習に便利ですね

シナリオロックは全ヒロインクリア後「トゥルー」が解放
タイトル画面にさりげなく登場しているので最初気づきませんでした


【ヒロイン】
■フローリア・レキ・ヴェストリア
本作のメインヒロイン、メルとダブルヒロインと言いますが
個別シナリオで見ると彼女のみが本筋になるかと思います

ヴェストリアの王位継承者第一位でレクトを歌うことが出来る
王国では毎朝彼女のレクトが流れることが日課となっている
本人は王女の自覚はあるものの普通の生活にもあこがれておりよく抜け出す
その時、偶々主人公「リュート」と出会い意気投合することになる
そして、最後の思い出作りとしてリュートの通う学院に編入することに

レクトがシナリオに大きく絡むことになります
レクトの力を失い学院生活を送れなくなったフローリア
それを復活させる為に尽力することになると言う図式に
リュートは基本的に研究科方面にいくことが多いのは気のせいでしょうか

復活した後は、フローリアの為と言うことで演奏家として
リュートが珍しく活躍することになります、意外とマルチなやつです
しかし、レクトの真の意味を知らされ、歌うことを禁じられ……
と、レクトを中心としてシナリオを追っていくことになります

一通りの決着を見せることになるフローリアシナリオですが
ただし、こちらだとリュートの正体が不明になっています
その辺りはトゥルールートでと言うことになります
話の連続性からして5ヒロインでは最後の攻略がいいかなと

ところで邪龍さんの封印方法が結構えげつないと思うの


■メル・カーライル
フローリアと並ぶメインですが、その活躍はトゥルーまでお預け
リュートの正体の断片は出てくるものの、本筋とは離れます

リュートの妹、世話焼きで、家事は殆ど彼女がこなしている
兄の音楽を聞いて、兄の音楽を歌いながら育っており歌うのは好き
非凡なる才能を秘めているが、尊敬していた兄の音楽が通用しない
音楽院に対しては尻込みをしている状態になっている

しかし、その才能はフローリアに見出され一躍有名人になります
著名な音楽家から提供される中、兄の音楽とともにあろうとするメルと
その思いの応えようと努力するリュートということで珍しく
リュートが作曲科らしいことをするシナリオになっています

恋愛方面としては良くある兄を慕う妹って感じですね
義理発覚からの解決は結構早いですし、特に語るところはなく

しかし、ここで兄の曲がないと散々迷っていたメルが
フローリアとトゥルーでは何事も無く世界を飛び回るのは少しさびしいね


■シンシア・オーランド
実家は伯爵家であるお嬢様であり、学院トップの演奏家
難解なリュートの作曲した曲を弾くことの実力を持っており
リュートの音楽を理解する数少ない人物である
キャラは先輩ということで天然系のお姉さんキャラ

かつて恩師から教えてもらった、曲を捜し求めており
王家の楽譜が手に入ると言うコンテストにフローリアに対抗し出ることに
そのために、シンシアが認める相手としてリュートに作曲を依頼する

その後スランプがきたと思ったら告白とHシーンの前振りでしかなかった
結局そこを契機として付き合うことになる、おそらくHシーンが最速のヒロイン
だからと言ってエロ重視と言うわけでもなく本編は2シーンですけども

途中でパートナーとなるアーティファクト「プリム」が出てくるが
当然18禁なことにはならない、おそろいのパンツで補完しましょう

付き合い始めてからは、かつての曲を求めて探すお話になります
目的が地味なのであまり盛り上がりどころの無いお話になっている気も
基本的に先輩を楽しむためのシナリオなのではないかと思いますが
それに隠れて少しだけ、トゥルーにつながるネタも出ていますね



■セルフィ・ライネルト
フローリアの護衛であり親友である少女
戦闘能力は高く、何かと荒事担当であり、かげながらフローリアを支える
年下と言うことで、後輩キャラだけど、立ち位置は先輩キャラでした
フローリアと仲の良いリュートをけん制するも、信頼もしている

体の弱い妹がおり、同居をしている、容姿は似ているが性格は妹が社交的であり
また胸のほうも妹のほうが大きいが、エロで活躍することは無い
その代わりにセルフィに胸をのはなかなかに鬼畜な所業だと思うのよ

命を狙われているフローリアを守る為、リュートにも護衛を頼むことに
リュートを鍛える為特訓をするうちに、仲を深めていくことになる
愛情表現が不器用であるものの、そのぶん爆発力のある娘かと思います



■クロエ・メルトラム
アーティファクトを専門とする研究科の学生
その筋ではかなりの才能を持ち、裏ではさまざまな成果を出しているが
自由な研究が出来なくなることなどからあまり、目立ってはいない
自分の研究には多くのお金を必要とするためアルバイトをしているが
持ち前のうかつさと運の悪さによって、全くためることは出来ないでいる

キャラとしては、ムードメーカーと言いますか、ネタ担当です
あまりはっちゃけるヒロインがいない中で貴重な枠かと思います
友人としてアドバイスをしてくれる比較的おいしいポジションです

シナリオは研究科の誤解を解くお話とアーティファクトを探す二段構え
珍しくバルディスさんが助けてくれるシナリオです、余計なお世話ですが
通常時は気軽に話せるちょっと変わった優等生と言う感じのキャラですが
デレると独占欲など見せてくれたりしてなかなかにかわいいキャラに



■トゥルー
ヒロインとなるのはフローラとメルですが、エロ的な描写はありません
ドーラやリュートが中心となり、色々と決着をつけます
リュートあたりの設定は殆ど今までの情報でわかると思いますが
其れはともかく過去の話はもう少ししっかり描写して欲しかったですね

設定補完の意味合いが強く恋愛的な要素は非常に弱いです
一応前キャラに見せ場があります、中でもバルディスさんは目立ちすぎです
ご都合主義ゴーゴーな内容ですが、締めぐらいサッパリ終わりましょうって事で
ただ、後日談のフォロー的なものがもう少し欲しい気もしましたね
ここまでやっておいて、あっさり終わりすぎているのではないかなと思ったり


【Hシーン】
・フローリア・レキ・ヴェストリア:3
・メル・カーライル:3
・シンシア・オーランド:3
・セルフィ・ライネルト:3
・クロエ・メルトラム:3

本編中に2回ずつ、クリア後おまえで1回と言う構成
どのキャラも均等に、Hシーンは基本的に標準的
おまけの3回目は服装などが多少特殊なプレイです

萌えゲーとしては標準的からやや弱い程度かなと
あまり期待するものではないですけど、もう少しサービスしても
サブキャラとか複数プレイとかする機会ありそうなのに……


【まとめ】
音楽、学院、ファンタジー、ドラゴンという題材を無難にまとめ作品かと
意外性とか足すことによる化学反応が無いので爆発力にかけますけど
変にあさっての方向に飛ぶことなく手堅くまとまった萌えゲーに収まっています

シナリオは最低限の抑えるところは抑えているのですけど
本当に最低限であり、もう少し語って欲しかった部分が多かったです
その代わりにTIPSは聴いていない部分まで饒舌だったりしますが
特にメルとフローラとリュートの過去は詳細に語ってもいい気が……

ヒロインは変な方向に行かず素直なキャラクターになっているかと思います
いつも思いますけど、メイン格に飄々としているけどいざデレるとかわいい
という性格は結構好きですよね、このメーカー……というのはともかく
SD演出などを使って、見せるべきところはしっかり抑えていると思います
定番ですがキャラも絵としては十分に楽しむことが出来ました

音楽がテーマだけあってボーカル曲が非常に多いです、その分値段が上がっている気も
ただ、予約特典のアルバムで全曲フルが聴けるのは結構うれしい配慮でした
曲中の止め演出は悪くないんですけど、結構頻発したのでもどかしかったですね
音楽をテーマにした作品はこの演出が多くありますけど結構よしあしありますよね

あくまで萌えゲーと言う範囲で、設定を無難にまとめた作品です
キャラと雰囲気さえ気に入れば問題ないかと思いますが
ただ、それ以上の何かを求める人には足りない作品かなと思います

蛇足ですが

PPM.png

p@p' melodiaの説明がアレそのまますぎる
うん、据え置きで欲しいよね

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