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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

【同人ゲーム】幻想世界マインディア 感想

ネイティファスの「幻想世界マインディア」の感想です


独特の世界観をもつボイスドラマをリリースされているサークールのRPGで
ボイスドラマ同様、他のエロ系RPGにはない独自の雰囲気を持った作品です

RPGツクール製のRPGであり、見慣れたグラフィック云々は今更でしょう
独自のステータス名や用語などがあるものの、基本はデフォルト戦闘です
敵となるのはマインドサキュバスと呼ばれる女性タイプの敵ばかり
行ってくる攻撃は直接的なものはほとんど存在せず色仕掛けや淫語
場合によっては色気のほとんどない堕落の言葉と言ったものになります
相手の言葉に心折られずマインドサキュバスを打倒し世界を救うのが目的です

ゲームの難易度がかなり運によって左右される為
一部で話題なったりしましたが、そんなちょっと辛めの作品でもあります
万人受けを狙った作品ではないですけど、きわどいコースを狙い過ぎたような
そんな、癖の出来る作品ではありますが、ツボに嵌れば楽しめるかも
というところで、ゲームについて色々言って長くなるので詳しくは以下略





【全体通して】
雰囲気は全体的に懐かしい感じがしますね、古きよきJ-RPGみたいな印象
ストーリーやキャラクターのメッセージも最低限という感じになっています
所々に出てくる台詞が少々狂気じみており、怖く見えることもしばしば

最低限過ぎる為か、EDのあっけなさや某キャラとのイベントなどでは
あまりテンションについていけない部分もあったのですがそれはそれ
ただ、結末を見るとどうも消化不良な感じがするのは微妙なところ

世界全体を把握するには如何せん説明不足であるかなと思います
別に今の流行みたいに、長々とバックストーリーを語る必要ないのですが
たとえばこの作品は、フィールドがいくつかの階層に分かれていまして
次に進む為に現在攻略中の階層のイベントを消化する必要があるのですが

それが何故、進めないのか兵士が封鎖している1階層目を除いて不明です
第4階層にはいってから一気に敵の幹部格が出てくるのですが
特にイベントもなくビーナやマーサと戦うだけの動機に乏しいように思えます
せめてビーナが生んでしまっている街の問題をイベントで見せるとか
マーサのもつ危険性(あるのかは知りません)とかを描いて欲しかったなと

キリエは悪いやつで、その部下だからと言えばそれまでなんですけど
幹部が集会をしてから、トリーシャ、パラノンをのぞいて他の幹部は
基本的にイベントらしいイベントがなく、出会ったらその場で戦闘になります
通り道を封鎖してるから倒しているだけみたいな雰囲気もありますし
前後にイベント入れるなどして倒すまでのお膳立ては欲しかったなと思ったり
(そして、○○○○とのエンディングがあることにも驚いたりする)

FCのころの昔なつかしRPGを意識した最低限のストーリーと言えば
ありなのかもしれませんが、一応精神を支配する敵と言うことですから
そのあたり、幹部の設定に説得力持たせるだけの何かは欲しかったですね


【ゲームパート】
一番問題になるのはなんと言っても戦闘パートでしょう
基本は先に書いたとおり、ツクールのデフォルトの戦闘+αなのですが
戦闘には運の絡む要素が非常に多く、ツボにはまると以上に難しく感じます

まず、操作できるキャラクターは基本的に主人公一人であるのに対して
敵はザコだと基本2体、ボスだと2回攻撃と手数的に圧倒的に不利です
更に敵の攻撃にはこちらの動きを封じてしまう状態異常が付加されており
それを受けるとたった一つ受けただけでも大きなピンチを招いてしまいます

一応状態異常を防ぐ防具はあるのですが、主要な状態異常が5つある中で
先のバージョンについては(バージョンアップで改善されたようです)
100%防ぐわけではなく、防げても序盤は1種類、中盤に高いお金を払って2種類
終盤で条件が整っていれば漸く全ての状態異常を和らげる防具が入ります

そのうち、こちらの行動を封じて、回復も出来ない状態が1つ
こちらの行動を封じて、更に自分で自分を攻撃する状態が1つ
更にこちらの主要攻撃手段である精神(魔法のようなもの)を封じるものが1つ
一発逆転手段である、リアリティを封じるものが1つと、どれも致命的です
攻撃力低減は地味に痛いですが、致命傷ではないので適当にする可能

特に上の3つについては、どれを防ぐか悩むのが終盤までの常かなと思います
更にいえば、ザコであろうとボスであろうと複数状態異常もちなので
1つ防いでも他の2つに嵌められると言うことが多くあることもざらです
複数状態異常を持つことで判定が多い為か、何らかの状態異常にかかる
と言うことも珍しくありません、とにかく状態異常ゲーなのです


もうひとつの問題要素は相手が主要攻撃手段「精神」を防いでくることです
精神を使うには決して少なくないMPを消費して攻撃を仕掛けるのですが
強敵はこれを防ぐすべを持っており、あっさり無効化してしまうことがあります
これを受けるとMPを無駄に消費してしまうばかりか、ただでさえ手数で負けるものが
更に不利になり、追い込まれる結果になることは珍しくありません

また複数回攻撃を行う技があるのですが、敵によっては複数回全て防いだり
3回中2回防いだりと、ため息が漏れてしまうような場面が多々あります
一応リアリティを使うと成功率は上がるようになっているのですけども
それを必要なボス格の殆どが、そのリアリティより回復系のリアリティを
優先して使う必要があるような強敵ばかりになっているので出番が少ないです


敵の強力な攻撃とその気まぐれも運を感じさせる要因となるでしょう
ボスにもなると攻撃力がすさまじく、数発でダウンすることもあるのですが
相手が複数回行動の中でわざと無駄な行動をとったりミスしたりがあります

その結果勝ち残ることもありますが、それで油断していたところを
突然目が覚めたように、最大ダメージの攻撃を毎ターン2回行ってきて
状態異常と合わせて反撃も出来ずあっさりダウンと言う場合もあります


状態異常の付与率と、敵の攻撃の気まぐれ、この二点がツボに嵌れば
とてもクリアできる気がしない、凶悪なボスに感じるでしょうし
逆に運がよくちぐはぐな行動をとってくれれば苦も無く倒せたりします
バージョンが若いほど要求される運が厳しいものになると言うのは仕様です


そんな運に大きく左右される、なかなか辛口な難易度の戦闘パートですが
難易度の傾向としては序盤がやさしめ、中盤が難しく、終盤でゆるやかに
といったイメージになりました(ただし、1.0.2の場合で初期版は知りません)
これは後半になるほど強力なスキルや、装備がそろってくる為であります

ただし、強力な装備を手に入れる為のイベントを見逃してしまうと
終盤の難易度が激化してしまう可能性があるので注意が必要です
マインドソード、マインドリングが無い場合は多分普通より難しいです


また、このゲームが難しく、面倒に感じる点の一つとして
レベルアップやお金稼ぎが必要な中で安定した稼ぎ場所がなかなか見つからない
ということもあると思います、その理由のひとつとしては精神の消費でしょう
ザコ的であろうと精神が無ければ倒すのに非常に時間が掛かります

しかし、レベルアップにちょうどよい程度の敵に通じる精神は消費が大きく
回復なしでは10発も満たずにガス欠してしまうことになると思います
(難易度が跳ね上がる4階層に乗り込み始めた頃は4発で息切れしていました)
その毎に宿屋に行くのはなかなかの手間になると思いますし、効率も悪いです

その周辺の敵とまともに戦う為に必要な装備を揃える資金についても
一度の戦闘に得られるお金を考えると非常に高いもので(特に第4階層)
よほど余裕を持った育成に取り組んでいないと安定した狩場になるまで
非常に時間が掛かってしまう結果になってしまいます

道中のレベル上げをサボらなければ……という意見もあるかと思いますが
上記の精神の消費が激しい点などから戦闘はそこまで数を行えません
MP回復アイテムは店売りもありますが湯水のように使えるわけでもありませんし
基本的にダンジョンや次の拠点に移動する時の戦闘は逃げになることが多いです

MPのやりくりはマインドシリーズと「希望」が手に入るまでは常に悩みの種で
ボス戦にいたっては上位のMP回復アイテムを1つ2つあげるつもりでやりましょう

そんなわけで、無料の回復ポイント周辺でレベル上げと言う名の
作業をこのゲームの場合何度も繰り返していく必要があります
意外とそのような場所で安定したところは少なくなっており
正直、ラスダンに入るまで、ビーナの部屋の浴場付近が一番稼げる
という辺り、このゲームの曲者具合がよく出ているかなと思います


結局、このゲームで安定して勝利するにはどうすればよいかと言うと
運に左右されないだけの余裕を持って戦うことに尽きると思います
つまり、レベルと回復手段と余裕を持ったリカバリーになります
前二つについてはそれこそ安定した稼ぎ場所でゆっくりと稼ぐことがなによりで
レベルについては少なくともボスより早く動けることが条件でしょう
また、回復手段は、ハイエーテルとかを惜しまず使えることです

余裕の持ったリカバリーとはHPであるとかMPであるとかです
いつ尽きるかもわからないので、HPなら半分をきったときに……
MPもタイミング的に余裕があれば、尽きて無くても回復する
といった感じで、多少の事故には備えて戦闘することを言っています

まあ、これだけ慎重にならないといつ死ぬかわからないのがマインディア
慎重でも事故で反撃も許されず負けてしまうのがマインディアということで
マインドサキュバスの恐ろしさと前向きに解釈すると少し心が和ら……がないよね


ちなみに、メインから外れたイベントについても少しだけ明言しておくと
最低限のヒントになっており、くまなく探すだけの根気とゲームの経験による勘
あるいはネット情報がないと、よい装備が揃えられない場合があります
このあたりのイベントはヒントが非常に少なく、戸惑う人も多いかと
結構重要な装備であるマインドソード、マインドリングも前提イベントが
あまりヒントを持たない為、見逃した人も多いのではないかと

これに限らず、ヒントが少ない、次のイベントが行方不明と言うものが多いです
ネットなどで情報は結構出回っているので何とかなるとは思うのですけども
単独で情報を遮断してプレイするとかなりの難易度になるのではないかと思います


長々と語りましたが、現在のバージョンにより難易度は緩和されたらしく
上記で語っていることが大げさに感じる部分があるかもしれませんが
あくまで初期版~1.0.2をプレイしてクリアした人間の意見と言うことで

ちなみにクリア時のレベルは45、プレイ時間は9時間ほどになりました
リセット時間考えたら1.5倍にはなるのではないかと思うのですけども……


上記の話は、基本的に、サクサク進めるRPGと比較しての話であり
多くの人にとって本来の目的であろうエロRPGと比較すれば
もう少し話は変わりまして、この場合、シナリオの進行がそのまま
次のエロを見るという目的のための手段となるわけです
(一番安心して見られるのは階層ですがそれになるとクリアが必須です)

しかし、それを行うためには、レベルアップや資金集めを行うという
エロとは直接関係のない部分で苦労、作業をさせられている感が強いです
もちろん他のRPG系作品も多かれ少なかれ、エロのために作業はするのですが
この作品についてはその比率や度合いが強いような気がしました

RPGのバランス云々もそうですが、ゲームとしてある程度作業ることに対して
どれほど許容できるかというのも重要なポイントではないかとおもいます



【Hシーン】
基本的に戦闘でまけることで、そのまま敗北シーンに移行します
ザコとボスで敗北後のシーンがありますが、ザコだと簡素なものが多いです
ザコの中には個性的で、あまり性的な目で見られないザコ多くいたりします
絶望とか嘆きとか断罪とかあの辺りは上級者向け以前にですね

ラスダンのジャイアント、レギオン、バーサーカー当たりも結構厳しく
終盤のザコキャラクターは上級者向けと言うかなんというか……

裸であるとか性的な描写はいくつもあるのですが
直接的なエロ表現はそこまで多くあるわけではなく、誘惑シチュ中心
場合によってはただ見下されただけ……と言ったシチュエーションも
ツボにはまればよい点もありますが、あわないとなんじゃこりゃな場面も

戦闘以外にも街の住人に誘惑されそのまま落ちるシチュエーションもあり
これも直接的なエロ描写は無いですが、堕落シチュが好きな人によいです
まあ、堕落するのは主人公であってヒロインではないのですけれども



【まとめ】
独自の世界観で繰り広げられるシチュという点では他に無く
そこがツボに嵌れば楽しめるのではないかなーと思われる作品です
単にエロとか、エロいサキュバスが欲しいって人には物足りないかも

ゲームとしては徐々に易化しているのでどうかわかりませんが
それなりにこつこつとRPGを進めるだけの素養はいるのではないかと
特に初期バージョンはFC時代の難易度を思い出すかのような厳しさで
人によっては挑戦欲が沸くかもしれませんが……

腰をすえてやればクリアできなくも無いので、悪名高いゲームと比較すると
そこまで難しくは無い……という結論にはなりますけど、面倒なのは確かで
最近の快適にさくさく遊べることを意識したゲームと比較すると厳しいですね

そもそも、このゲームに良くも悪くも遊べる腰をすえて育成、アイテム収集する
RPG要素が必要か?といわれると……うーん、人によりますけど、微妙なところ
即席でエロを求める方には少し道のりが厳しいゲームになっているかと思います


ゲームとしては隅々までやりこんで、世界を楽しんで欲しいと言う
意図が見られなくも無いのですが、その手段がこの難易度と言うなら
少々強引過ぎたのではないかなと思います、邪推の域ですけども

どちらにしろ今風を求めるには厳しい作品ではあると思うので
不条理さ含めて懐かしい雰囲気ともども楽しめる人には良いかなと
ただ、そもそもRPGじゃなくてエロを主に求めているんだと言う方には
少々越えるべきハードルが高いような気がしないでもないです


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