
ヒロインは5人+でハーレムシナリオあり
攻略自体はいつもより選択肢が簡略化されており
ポイントさえ抑えればあっさりと同時攻略が可能です
本作はある程度パターン化してきたノリから変化が見られます
人によってはそれがプラスにもマイナスにもなる作品かなと
私の印象としては良くも悪くも癖が減ったなという感じです
1つは、共通ルートまでHシーンが一切登場しない点
1つは、分岐後一本道で、BAD ENDが存在しない点
1つは、女性主導のHシーンが大幅に減らされた点
どれも、定番ですが、評判の良し悪しはある要素ですね
他にもサブヒロインのフォローがなかったりもあります
その代わりとして、共通ではキャラの関係や紹介を描いており
キャラの強烈な個性だけで推す話になっていないところがあります
以前ならなし崩しでHをしてしまい、追い込まれる流れでしたが
上記の通り、共通ではHシーンになだれ込まず、清い関係です
結局、誰を選ぶか迫られる部分には変わらないのですけども
人によっては手遅れに見える関係からは改善されているとも言えます
また、本作から男の娘がメイン格に昇格しています
(女装山脈は例外として、ルートはあれど、今まではサブでした)
これはこれで人を選ぶ要素だと思うのですけども
女装山脈なりの評判を受けると好評なのかなも知れません
その辺り含めて、意見を色々受けて方向転換したのかなと
思わなくもないのですけど、果たしてこの方向性は吉と出るか凶と出るか
相変わらず、女性の強い世界には違いが無いのですけどね
シナリオはメイン格の2人が話題の中心と言うことで、本筋を担当して
他の3人は、少し変わった展開のシナリオになっています
「年代記」という色々ファンタジーな設定の存在がある為
かなりぶっ飛んだ展開がされるシナリオもありますが、基本はラブコメですね
良くも悪くも、普通のラブコメの範疇に収まっている印象のある作品です
Hシーンは、序盤こそヒロイン主導のHシーンがあるモノの軽いレベルで
それこそ直ぐに、対等の関係になっています、BADの様な落ちるルートもなく
良くも悪くも、強気なヒロインとの普通の恋愛ゲー程度に収まるレベルかと
回数自体も回想数は増えているんですけど、細かく分けているだけで
実際の回数としては減っているのではないかと、シナリオのボリュームは増えたので
実際少し薄くなったかなと言う印象を全体的に受けました
ヒロインには脳内彼女らしさはあるモノの、少々パンチ不足かなと
強いヒロインとは相対的に情けなく見える主人公も健在です
シナリオやヒロインの魅力など強化された部分もあるのですけども
最初に上げたように今までの尖っていた部分が薄まっている気がします
この変化を良いと感じるか悪いと感じるかがこの作品の全てだと思います
一応、そっち需要で言及しておきますと受けゲーとしては凄く薄くなっています
以下、ネタバレ含む感想
【システム】
・画面は4:3
・キャラ別音声設定有り
・全キャラクリア後ハーレムルート有り
いつも通りですかね最低限です、BAD ENDがないのだけ違いますが
いつもは多少、好感度を計算する必要がある選択肢でしたが今作は
攻略は単純化されておりほぼ最後の選択肢で決まります
ただし、その前にある選択肢で正しい方を選ばないと
ヒロインを選択しても思ったルートに分岐しない場合もあります
【シナリオ】
□共通シナリオ
亡き母から受け継いだ古書店を営業している事以外は平凡な学生「堀川英次」は
幼馴染みながら家族同然に世話を焼いてくれる「高辻郁乃」の甲斐甲斐しい協力の下
父親からの仕送りを受けて妹の「堀川四織」と2人で生活をしていました
郁乃の好意に甘えつつ、それ以上は踏み込んではいけないと躊躇する英次
周囲はその態度にもどかしさを覚えつつも、静観し干渉する事は控えていました
微妙な関係の2人の前に、突然降ってわいたヴィターハイム公国の厄介事
母の代から大切にしていた「年代記」と呼ばれる書物は非常に重要なものであり
取り返すべく、ヴィッターハイム公国から王家の人間がやってきました
第一王位継承者「エーミール」は手段を選ばず取り返そうとしていました
その事が気に入らない「リーゼロッテ・ヴィッターハイム」は別の手段をとります
英次とキスをし婚約の誓いをする事で、公族として所有を正統なモノとしたのです
リーゼロッテと英次はと婚約者になるもとりあえずの難は逃れる事になります
その様子を端から見ていた郁乃は、英次がリーゼロッテに転び婚約者となり
自分をないがしろにしたと誤解してしまい、関係が拗れてしまう事になります
また、英次自身も母の形見である年代記を無理矢理奪われたくない為
また、周囲の迷惑を避けるように、婚約を否定しなかった為、事態は悪化します
郁乃との関係を何とか元に戻したいと考えるも手がない英次
その変わりように驚く周囲、そんなクラスにリーゼロッテが編入
さらなるリーゼロッテの接近で郁乃は不機嫌になっていきます
郁乃との険悪な仲を修復しようと努力しますが悉く失敗します
英次の事が気になりつつも郁乃も素直になれない始末で平行線となり
関係は悪化していき、その最中でリーゼロッテとの関係が深まります
郁乃と英次の関係が揺らいだところで、英次達は年代記の管理人である
「神前先輩」とヴィッターハイム付きのメイド「ドナスターク」に呼ばれます
眉唾だと思われていた世界を書き換える「年代記」の力は実際のもので
幼いときの郁乃が書いた過去の願いを叶えるべく今まで事が進んでいたこと
しかし、現在の所持者である英次がリーゼロッテに惹かれた為に完遂されず
どっちつかずの中途半端な状態になってしまっていることが伝えられます
管理者としてはさっさと、どちらかを選び年代記の記述を完遂して欲しいとのこと
必要に迫られた英次が選ぶのは郁乃かリーゼロッテか、それとも
と言う形で5人のヒロインに分岐します
四織、かなたの2人はこの場で殆ど関わっていませんが、そういう立ち位置です
□ヒロイン
■高辻郁乃
英次の幼馴染みで英次を慕っており、通い妻同然に家事などを担当していた
しかし、リーゼロッテの登場に動揺して、強く出てしまい関係が疎遠になる
その手前あまり素直になることは出来ないモノの、英次のことは思っており
また、元の面倒見が良いことから影ながら、世話を焼いていたりする
シナリオとしては共通ルートの延長戦のような話ですね
郁乃が素直になろうとするけど、タイミング悪い所に出くわし誤解したり
英次が郁乃の為に努力しようとするところを、誤解されて拗れたりする話
ようあるツンデレ同士がツンデレするというタイプの話です
開始時点でほぼゴール手前だった2人の話となるとこうなるんでしょうけど
あまりにも共通から同じ展開を繰り返しすぎていないかなと思わなくもなく
なんだかんだで他のシナリオでライバルとして散る方が魅力的なような
■リーゼロッテ・ヴィッターハイム
ヴィッターハイム公国の王女、あまり意味がないけど、第3王位継承者
強引な手段で年代記、を手に入れようとする兄のやり方が気に入らず
自分なりの方法で年代記を手に入れようとし、その結果、英次と婚約者になる
最初は年代記狙いだったがすったもんだの末、英次自身に惹かれ始める
ただし本人は英次に対して尊敬の念はあるモノの、恋を自覚しておらず
英次も、年代記と引き替えという引っかかりからありのまま受け入れられず
互いに上手くいかないままもどかしくお話しが進んでいくことになり
郁乃と同じく小規模な誤解と解決をやっぱり繰り返すお話しになっています
メインの2人に絡む存在として兄のエーミールがいます
外面が翼頭の切れる食わせ物の王子で常に英次の上を行く存在であり
場を引っかき回す存在の彼こそが今までと大きく違う部分かも知れません
■塩小路かなた
ついにメインに昇格した男の娘枠、先輩で自称姉のような存在
神前先輩と学園で人気を二分に分ける存在で女子からの受けが非常によい
英次とはあくまで姉と弟の関係で深い思い入れはないとしている
しかし、英次のことをフォローする役目を奪われ複雑な気持ちになるなど
そこに渦巻いている気持ちはそこまで単純なモノでは無い様子で……
ある種、過去の思い出など定番のネタでせめる幼馴染み路線のヒロイン
終盤に至直前までは王道の幼馴染み純愛路線といえなくもないお話
ただし、終盤のまとめ方が強引と言うか力業というか……
あ、共通ルートでもほのめかされますが女装山脈に繋がるネタがあります
■堀川四織
英次の妹、お馬鹿で素直で元気な妹、兄に誉めて貰うのが好き
かなたを師匠と仰ぎ、色んな方面から影響を受けて変な言動をしたりもする
脳内彼女には珍しい素直にカワイイタイプの妹キャラになっています
本編ではかなた同様話に絡めない為、多少はずれた路線に突き進んでいく
最近かまってくれない兄に対してちょっかい掛けているウチに
互いに深みにはまっていく話、山場としては一応実の兄妹故の悩みでしょうか
過去作品でこういった問題は散々スルーしてきたような気がしますけども
このシナリオでは問題なり、結局力業で解決してくれます……
■神前先輩
学園で高い人気を誇る先輩で、その素性は下の名前を含め不明
英次の書店の常連でもあり、それが縁でかろうじて英次と関係がある
実際は年代記の記述を実行する管理者のような存在である
英次自身に興味はなかったが2人に対して答えを出さない状況に焦れて
また、2人を奮い立たせる為恋人ごっこという形で付き合うことになる
関係を続ける内に、英次が先輩に本気になり、そしてまた先輩も……
この後は不思議生物としての宿命とも言えるシナリオになります
終わってみればその方面の定番とも言えるお約束展開ではないかと
ギャップキャラという意味では本作では彼女がその役割にあるのでしょう
年代記という飛び道具はあるモノの、良くも悪くも定番のシナリオというところ
そこに+脳内彼女らしい強気なヒロインと相対的にヘタレな主人公というキャスト
答えが出せず迷っているところに周囲が動くのですが大抵が悪い方向に動き
更に引っかき回されます……各ヒロインにどれだけの魅力を感じるか否かでしょうか?
ヒロインの造形はいつもより尖っておらず、真っ当な部分を突いていると思います
BAD ENDなど将来が心配になるような展開などもありません
【Hシーン】
・高辻郁乃:9
・リーゼロッテ・ヴィッターハイム:9
・塩小路かなた:9
・堀川四織:7
・神前先輩:9
・ハーレム:3
回数を見ればかなり多く見えますが、実は前戯と本番で別れています
ですので、メインキャラのシーンは実際2から3ぐらい少なめで見て良いかと
全体的な分量で見るとBADがない分、Hシーンが少し減ったかなぐらいでしょうか
ただ、シナリオの尺が長くなっている為、密度の面では減っているように感じます
ある種定番となっていた前半はヒロインのリード、後半から対等、BADでMプレイ
という構成ではなくなり、序盤でヒロインのリード以後は対等という構成です
ヒロインリードもせいぜい、口、胸、足ぐらいのモノで非常に大人しいモノで
そちら方面で、期待していた方は厳しいないようになっているかと思います
余談を言うとかなたのHシーンは掘り役は英次側になります
【まとめ】
かつての癖を無くして一般に近づけたような印象のある脳内彼女作品
ヒロインとしては立場や気の強さは変わらないモノの受けの良い設定も多く
本当の意味であくどい感じのヒロインやドSといったヒロインは存在しません
あくまで、気の強い女性ぐらいのレベルに収まっていると思われます
Hシーンもせいぜい序盤の奉仕?ぐらいがヒロイン主導のプレイになっており
構成を見ると普通の萌えゲーなどのそれと大して変わらない比率になっています
男の娘という強烈な存在はいますが、それ以外は大人しくなった印象です
シナリオはその分力を入れたのか、メイン2人についてはある程度しっかりした内容
といっても、共通ルートからの誤解の繰り返しみたいな部分が多いですけど
まとめる部分はしっかりとまとめたなという感じの話になっていると思います
他の3人については相変わらず適当ですけど、コレはコレでと言う感じでしょうか
そんなわけで今までとは大きく方向転換をしてきた印象のあるヨメ充!
結局、この脳内彼女に何を求めているのかが評価の分かれ目でしょうか
私が序盤に挙げた違いというのは個人的に気に入っている部分でもあるので
そう言う意味で、私的には減点の部分が大きく感じた作品でありました
逆にひたすらヒロインにHで主導を握られるのが嫌だったり
後味の悪い、主人公が落ちてしまうようなBADが気に入らなかったり
共通で関係を持つようなヒロインの尻軽さが気に入らなかったり
ヒロインの性格の悪さが許容を越えていた人には良いかもしれません
ただ、その辺りを抜いて脳内彼女に残る個性とはと考えると果たして?
このブランドの個性を何処に見るかが全ての分かれ目だと思うのですけども
一応、男の娘と気の強いヒロインは健在であるわけですし
気の強いヒロイン達に振り回される主人公のラブコメですと言えば
そこまで悪い印象ではないのですけどね、ちょっと購入動機から
実際にこの作品で得られたモノは大きく違いました……
次回作の内容次第ではで色々考えることになるかも知れません


