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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

彼女は高天に祈らない 感想

エスクードの「彼女は高天に祈らない」の感想です

日本神話をベースにした伝奇モノで
ジャンルはADVにRPG的なゲーム要素が付いたようなモノ
説明しやすいような説明しにくいようなゲームです

攻略対象となるのは4人、選択肢などの概念は薄いですが
ヒロインを攻略するだけならそれ程難しくないゲームでしょう
戦闘パートの難易度も抑えめで、救済処置も多いので
余程ゲームが不得手でもなければクリア自体は難しくないです
逆に言えばガッツリ高難易度をプレイしたい人は縛りなど無しでは
物足りない難易度になっているのではないかなと思います

お話の構成が一本の大きな筋に、各ヒロインのエピソードをつけた感じで
終盤になってようやくヒロイン個別の展開を見せる程度の分岐になっています
よって、大作になりがちでゲーム要素のある作品の中では比較的コンパクトで
複数攻略についても、便利機能とあわせてそこまで苦にはならない内容です
やはり、その反面としてガッツリプレイしたい人には物足りないかもしれません

シリアスな部分はしっかり締めるモノの、基本的にはライトなノリです
メインヒロインである3柱が良くも悪くも個性的で主人公もノリが良く
日常シーンは勿論、戦闘シーンの多くも、軽口をたたき合ったりします
そんな感じで、壮大な設定とは裏腹に軽いノリで遊べる作品かと思います

Hシーンは昨今の萌えゲーと比較して同程度かそれより薄いレベルで
あまりHシーンに期待するゲームではないです、序盤に少し配置されていますが
基本的には終盤に2,3回で終わりというようなボリュームに収まっています


全体的に見ると、ゲーム性はあるものの手軽に楽しめる内容
壮大な設定故、ボリュームを期待してしまうかも知れませんが、コンパクトで
ガッツリ遊びたい方には物足りない作品ではないかと思います
これは個別シナリオについても同様で、全体的に物足りない感じが
ただ、ゲームパートを楽しむ為には日常パートは長いとアレですし
その辺りテンポの良さにを重視した故の結果と思わなくもありません

ストレス無くサクサクと遊べるので、タダADVをやっていても
ゲーム性のある作品を長時間やっていてもだれる方には良いかも知れません
長い時間やりこめるゲームや奥の深いストーリーを期待すると弱いと思います
あまり腰を据えなくても良いゲーム性のある作品という括りですかね


以下、ネタバレを含む感想



【システム】
・画面は4:3
・キャラ別音声設定アリ
・2回目以降戦闘スキップあり
・シーンスキップあり
・周回による引き継ぎアリ

パッチが出ていますので当てましょう
いくつかの機能とバランス調整がされます
多分ゲーム自体変わるような気がしますけど
無しでも1週目はクリアできたので普通にプレイしても良いかも

シーンスキップはスキップ速度「最速」でスキップで可能です
戦闘スキップは一度行った戦闘なら同じ結果で終える事が出来ます
コレとシーンスキップでメインイベントがぽんぽん飛びます
ただし、スキルの取得スキップされるので注意が必要です

引き継ぎは、スキルポイントとスキルが引き継がれます
1週で大体1000ぐらい引き継ぐので上記スキップと併用することで
ゲームを大幅に易化する事が可能になると思います


【ゲーム】
パート的には
日常や情報収集や学園生活を書いた日常パート
キャラクター育成する御禊パート
夕と夜のイベント選択を行う移動MAPパート
イベントの進行をする夜のパート
の順番に進めていく事になります
(各命名は私による適当なものです)

■日常パート
普通のADVパートで、戦闘などはありません
時々選択肢が登場してシナリオの分岐に関わります
あまり選択肢自体は多くなく、結果も解りやすいかと

■御禊パート
キャラクターを成長させるのは御禊パートのみで
ここでは戦闘を行わず、各キャラをどの方針で成長させるか
どのキャラクターと主人公がパートナーを組むかを選択します
成長方針によりアップするステータスが変化していき
一定のステータスに到達すると新たに技を覚えていきます
キャラクターによってステータスの得手不得手があります
主人公とパートナーになった場合、ステータスが伸びやすくなります

このとき同時にスキルポイントを獲得します
スキルポイントはスキルをセットする為に必要となります
セット自体は自由に付け替え可能ですの好きに組み合わせましょう

■MAP移動パート
夕と夜の2回選択可能で、マップではなく実際はイベント選択になります
各キャラのアイコンが書かれているのが、キャラに関するイベントです
特に書かれていないモノが全員参加のイベントとなっています

BATTLEと書かれているパートが戦闘が起きるイベントです
そこには戦闘に勝つと入手できる技名も書かれています
かなりレアなモノもあるので、必要に応じて選択していきましょう
夕のタイミングだけ夜のタイミングだけや日数制限がありますので
良く順番を考えて進めていくと良いと思います

また、日数制限に余裕があっても、攻略中のヒロインは優先しましょう
ヒロインによっては遅いとHシーンが回収できない場合があります

■夜のパート
MAP移動パートが終わるとシナリオを進める為のイベントが起こります
場合によっては強敵との戦いも待っていますので、準備しましょう
夜のMAP移動パートが面倒な場合はスキップしてここに直ぐ行く事も出来ます


■戦闘パート
MAP移動や夜のパートで発生する戦闘モードです
基本的にはキャラのスピードなどで行動順が変わるRPG戦闘というイメージ
敵を全て殲滅すると勝利、こちらが全てやられると敗北となります
敗北の場合はリトライか、直前でやり直すかを選ぶ事が出来ます
リトライも相手が強敵の場合は難易度を下げて挑めます(パッチでの対応)

結構大味な戦闘になっているので、火力で押し切る戦闘が殆どだと思います
ステータスがどの程度作用しているかは分かりにくいものの早さを疎かにすると
相手が大量に行動したり、防御が低いと一撃で致命傷を受けたりと極端に結果が出ます
スキルが強力なのでなんとかなりますが、育成次第で結構難易度が変化します
といいつつも、なんだかんだでごり押しすれば勝てる難易度かなと思います
このブランドで良くある、ベストを尽くしてギリギリの戦いというのはないです
一部、下準備が必要な敵もいますが、基本を抑えて戦えば負ける事はそうないかと

あまり使われる機会がないのですが状態異常は凶悪になっています
特に麻痺はあっさりと掛かる割には掛かるとほぼ詰む凶悪仕様になっています
正直相手がそれを発生させる術を全体で撃つ事自体バグを疑うぐらい強いです
まあ、それにさえ気を付ければ、基本は力推しでどうにかなるゲームだなと
正直ボスとしては校長2戦目が一番強く、ついでウズメルートのラスボス、ミジャクジ様
ぐらいが苦戦したボスかなという程度で、後は麻痺の事故以外はどうにかなります
それも、周回を重ねればどうにかなるレベルですので諦めず頑張りましょう


■難易度高めの戦闘について
・タケミナカタ
こちらが育ってないうえ2人なので非常に難易度が高く周回プレイ前提
タケミカヅチと稚彦に木耐性をつけて挑みましょう
このレベルなら守備力を上げるより神名酒でHPを上げた方が生存します
重視するパラメータは他に早さがあれば戦いを有利に進められます

基本はタケミカヅチの見敵必殺がダメージソースになります
稚彦も金術の上位が使えるなら用意しておくと良いでしょう(智力重視で成長させること)
体力は高くないので速攻を掛けると良いです、全体回復を用意して
守りつつタケミカヅチで削り続ける事でも勝てる事が出来ます

倒すと光玉・改がもらえます強力なスキルです(2人しか装備できませんが)


・ミジャクジ様
撃ってくるのが水ばかりなので水属性対策をしておきましょう、特にアマテラス
毒は放置しても良いです、回復は稚彦とアメノウズメの2人で全体版をセット
日属性が強いので天草は期待せず、月術を使用すると効率がよいです
アマテラスは基本水鏡の理、余裕があれば雷公鞭、タケミカヅチは見敵必殺
取りあえず火力が高く、アマテラスが事故死しやすいので守りを優先しましょう

もらえるアイテムは神命酒・極、一番事故死しやすいアマテラスが一番欲しいモノです


【シナリオ】
タワーががっかり観光スポットで有名になりそうな夾都の街に暮らす雨乃稚彦は
最近まことしやかに囁かれている怪現象について調べる為夜の学園に向かいます
そこで、事件に巻き込まれ、瀕死の重傷を負ってた所を神と名乗る女性に助けられます

彼女の名前は天照大神(アマテラス)、お供の2人の女神「武御神雷(タケミカヅチ)」
「天鈿女命(アメノウズメ)」と共に稚彦は神々が引き起こす事件を解決していく事になります
その事件の途中で明らかになっていく怪しい教団の存在や過去の事件、暗躍する存在
果たして事件の先に待っているモノは?という感じです

基本的には、夕方と夜に神様と一緒にパトロールついでに祟り神を退治するという流れ
幾つかの事件を通して、稚彦や女神が成長していき、また惹かれあっていきますが……


稚彦の独白が結構独特で好みを分けるのではないかなと思います
時々出てくる、知識のひけらかし的なモノが鼻につけばシリアスでは少ないモノの
日常パートでは結構出てくるので気になると厳しいモノかも知れません


■アマテラス
超ドSらしい、まあ、実際は高圧的で傲慢な部分はあるモノの優しい女神さま
何を思ったか瀕死のタダの人間である稚彦に天草の剣を埋め込んで延命させた
その辺りの真意や、言葉の意味について明らかになるのがアマテラスのルートになる

要約すると、気むずかしい娘はロリの内にくどけということですね
別ルートでも適応される法則ですので、覚えておくように……でも、早すぎません展開
一応メイン格なので攻略自体は最後の方でやった方が良いかもしれません
共通でのネタバレ成分自体はどこでも同じ程度なので困らないと思いますが

普段の態度が素っ気なく、まとめ役としては目立つも、戦闘だと目立てないので
メインヒロインとして活躍するこのルートではヒロインとして輝きます

EDの扱いについては色々と好みが別れそうですね、好きだけど苦手です
この流れは最後にプレイするには少々もの悲しい結末な気もします
こういう雰囲気も好きだけど、これだけしかないのが寂しいと思いつつ


戦闘は智力に優れて、高火力の智攻撃とあわさって高い火力を誇ります
奥義もLv2以降は単体の高火力、智攻撃なのでダメージ源として期待されます
ただし、スピード重視にしても早さは頼りなく、高回転は期待できません
また、奥義Lv1の水鏡の理が非常に有用で使いたくなるのですけども
これを使っていると、使う必要があるボス戦では鏡をはることばかりに役が割かれ
一番期待される強敵のダメージ源としてかつやくが難しいです
結果的に水鏡とザコ散らしぐらいしか出来ない何とも言えない立ち位置になります


■タケミカヅチ
猪突猛進な性格の武神で多少ロより、非常に体育会系なノリでガッツのある人物は好き
戦闘毎に、「私は強い!」と叫び、他2柱に突っ込まれるあたり基本妹キャラである
3柱の中では、戦闘でのパートナーとして順調に成長していく姿描かれていて
一番惹かれるまでの過程が自然に書かれているような印象があるヒロインとなっている
主人公だけでなくタケミカヅチの成長も作中で描かれており、扱いは基本的に大きいキャラ
その騒がしさと相まって一番存在感のあるヒロインといっても良いかもしれない
一応、Hシーンが一番多いという特別扱い、ただし、タケミナカタとの3Pはない

結末については稚彦が言及するとおり、超ご都合主義という気もしますが
この辺り、ご都合主義で消された気もするので、あいこかなと思わないでもなく
それを考えるとアマテラスの扱いはなかなかきつい気もしますが、これはこれでということで


戦闘は攻撃力に優れているので素直に力推しで良いと思いますLv1奥義が非常に便利です
しかし、何の罠なのか奥義はLv2以上実用性に優れているとは言い難いキャラです
Lv3の奥義はないモノとして考えて低コストの技を連発するキャラとして良いかと
それだけでも十分な火力を備えるキャラですので、変に大技を狙わないでも良いでしょう
一応攻撃に偏重して育てると覚える連続剣・改があると非常に戦闘で役に立ちます
乾坤一擲は60%の命中率がとても悪い方向に働くので使わない方が良いかと思います


■アメノウズメ
おっぱい担当、どれぐらいおっぱいかというと戦闘中しょっちゅう出てしまう
と言いつつ、あまりエロ重視でないこのゲームでは多少浮いているような感じも
基本的にはマイペースで優しい、包容力のある女神さまという立ち位置でしょうか
神様との恋愛について語られ、その辺りが話の中心となってきます、イチャラブ分も強め

終盤のシナリオ展開は3柱の中でかなり特殊な展開を見せてくれるシナリオになっており
ラスボスはおそらく全シナリオ中で一番強い(といっても軽く苦戦する程度ですが)という
なんだか見た目とシナリオの雰囲気に反してバトル成分の強いお話になっています


戦闘は回復と全体術、補助を使う縁の下の力持ち的な存在になります
巨乳効果なのか稚彦を含めて最もタフなキャラなので生存率も高いです
ただし、回転が遅いのと、決定打がないので、意外と何もできないのですが
追いつめられると回復かDPのシフト余裕のあるときは補助という感じです
防御を中心に上げて舞神の加護を取得すると非常に優秀なサポーターになります


■高姫美琴
稚彦の幼馴染みで、ちょっと隙のある優しい幼馴染みと見せかけて……
見せかけて……の部分は1話の終盤部分である程度解ってきますが
その本当の原因当たりはシナリオの終盤辺りで何処でもネタ晴らしされます
散々ネタ晴らしされて今更という気がしますが、過去含めて詳しく語られます
ラスボスもあの人ではなく、別の奴です、どちらにしろ余り強くないですけども

途中の日常パートでは一番全うに恋人をしているように見られますので
普通の学園モノ恋愛をしたいんだという方にはよい話かなと……オチがアレですけど
気むずかしいキャラの場合はロリの時、第二弾さんです、はい
まあ、この辺りの流れはアマテラスルートと合わせてみると色々見方が変わりますね
アマテラスの前にやっておくと面白いシナリオかも知れません



■雨乃稚彦
シナリオはないモノの成長指針について

メイン攻略狙いなら攻撃重視で大丈夫だと思います、奥義は全て物攻で使いやすいです
Lvが上がる毎に火力が格段に上がる為に、無理してでも溜める価値はあります
ただし、修行系のイベントは相手が日耐性の場合が多いので注意してください
術は全体回復があれば充分というレベルです、智を育ててもある程度は使えるのですけども……
基本は光玉を優先的に持たせて草薙を撃っていくのが基本戦法になるかと



【Hシーン】
・アマテラス:3
・タケミカヅチ:4
・アメノウズメ:3
・高姫美琴:2
・久延りつか:1

基本的にメインイベントで2シーン、後はMAPパートで追加のシーンというところ
MAPパートは集中的に進めないと、最後まで見れない可能性があります
りつかはイベントを進めていくと最後でHシーンが見る事が出来ます、EDはありません

プレイ自体は普通の範囲内です、短くはないモノの標準的なレベルかなと思います
濃さを期待するモノではないですが、最近の作品傾向を見ると少なめ控えめな印象です
昔は濃いゲームが多かったのになとあかときっ!辺りからの流れに不満を覚えます

あ、アマテラスさんの超ドSは超ドS(笑)でした、案の定足でのプレイはありますが……


【全体通して】
少々物足りないモノの上手く纏まった作品という感じでしょうか
個別ルートの物足りなさなどが気になるのですけどテンポとの兼ね合いもあるでしょうか
壮大な設定や魅力的な登場人物が多少活かせていない部分がある気もするので残念
結局1つの街の小競り合いで終わってしまった印象があるのですよね、この設定で

ゲームとしてはサクサク進められ、スキルや育成を考えられると良くできているなと
ゲーム的にコレを上げておけば楽勝というパラメータがあるわけでもなくて
だからといって偏ったからクリア不可能と言う事もほとんど無くて良かったかと
もう少し尖ったバランスやディープなやり込みを望む方には物足りないかも知れません
良くも悪くも手軽なりに遊べるゲームに留まっている感じがしますので

ADVを長々と読みたいワケじゃないけどさっくりとゲームで遊びたい方や
また戦闘があるから長くなりそうだし面倒くさそうと思っている方は
手軽に遊べる部類のゲームとして楽しめる作品かも知れません
場合によっては、ボリューム不足と感じる可能性もありますが……

しかし、サブキャラクターもデザインが良いだけにもったいないですね
ボリューム不足の弊害という意味ではこの辺りの掘り下げも大きいなと思います
これはこれありですけど、もう少しガッツリ作って欲しかったという思いもありました

あ、あと、この作品音楽が結構おもしろいです、感動とは別の意味で耳に残ります
MAP移動画面とかペ○ソナみたいな雰囲気を狙ったのかなと思う部分があります

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