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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

プリンセスX-僕の許嫁はモンスターっ娘!- 感想

Poison@Berryの「プリンセスX-僕の許嫁はモンスターっ娘!-」の感想です

ヒロインが全員魔物娘で、4人から婚約を申し込まれるという
特異なシチュエーションが話題となった作品ですが
このゲームの本質は実は、魔物娘と言うところでは、ないです
ヒロインは隠し含めて6人……サブも含めるともう1人と言うところ
あまり個別に分岐するという概念はないので微妙なところですが

まず、ヒロインの扱いにかなりの偏りがあります
もし、ヒロインとのイチャラブを楽しみたいという方がいるなら
パッケージを飾る4人の中ではナージャ以外は期待しないでください
取りあえずエロならいいやと言う人はプロ子までなら良いかもしれません
ただ、R・コマドリに惹かれた人や、てぐす御前を優先したい上級者には
決してオススメできる内容ではないとだけ言っておきます

正直シナリオのダシになっているのですよね、ヒロインと言うより
シナリオを語る上で必要な登場人物という感じでしょうか
ナージャにしてもプロ子にしても分岐の仕方など見るとそう言う部分もありますし
見た目としてはコメディ的な要素が強く、共通ルートはそうですけども
それだけのゲームではないと言っておきます、良くも悪くも……ですが
その部分が良く映るか悪く映るかでこのゲームの印象は大きく変わるかと

魔物娘というヒロインの物珍しさに惹かれて
ヒロインがちょっと特殊なだけのラブコメを期待すると厳しい内容かと
ある程度このライターの癖を知っていて、それを期待しているというなら
多少薄味ながら楽しめると思うので、そちら向けの内容ですかね

それにしても、R・コマドリ、てぐす御前派にはお薦めできない作品とだけ
取りあえず魔物娘とは別方向に尖った作品であると思います
甘く見ていると毒にやられますよという事で……そう言う問題かなぁ

以下、ネタバレを含む感想です、結構ネタバレ度高いです


【シナリオとか】
シナリオの大きい分岐は4章で登場します
選択肢は度々左姫と右姫を選択するシーンがあります
異種族や異世界を受け入れるような選択の場合は左姫を
受け入れず現状のままモラトリアムを続ける場合は右姫をというイメージ

最初の選択肢であるナージャを除く3人の許嫁とデートをして
一度でも好感触を示すと4章が「いちゃらぶっ?」になり
ナージャ+プロ子を中心としてメインルートになります
逆に全員のデート後の感想に難色(右姫を選択)を示すと
「らぶあんどぴーす」になり、R・コマドリ、てぐす御前が中心になる
どちらかというとサブよりのルートに分岐することになります

□メインルート
3人のデートで一度でも色よい返事を返すと分岐します
ナージャを受け入れ、付き合う事から始まるルートです
順風満帆に見られますが、対立するナージャとプロ子の国で
色々ときな臭い話になってきて……
ちなみに意識改革ばかりしていると左姫ルートに分岐します

種族間と言うより、異世界の対立が前半中心となっており
異世界に来てからは、逆に慎一がイレギュラーな存在となり
人間種族だけが持つ力に振り回されるお話になります

■ナージャ
唯一、魔物娘とイチャイチャするエロゲーのヒロインを全うしている娘でしょう
Hシーンの回想数では圧倒的で(水増しアリですが)シナリオの扱いも良いです、
4人(?)のヒロイン中、唯一素直に慎一へ好意を向けてくれる女性で
下半身が蛇であるモノの、魔法で誤魔化す事もでき普通のHも可能
分岐直後の4章ではナージャとHシーンが連続であります
このゲームで唯一のエロゲーらしいシーンかも知れません
他のシーンでも慎一を素直に思っている描写が見られ好感触です

■プロ子
ナージャを敵視する、ナージャと敵対する国の騎士
ナージャを選んだ後、国から命じられて何度もナージャを倒そうとしますが
プロ子がエロゲーのヒロインとして活躍し始めるのは異世界に来てからです
普通のHはほとんど無く、陵辱担当、ナージャ達の世界に来てから分岐します
陵辱と言っても異世界故かすこし趣が違うのですけども……

シナリオ構成的にはには一番奥に存在するヒロインですので
シナリオ的にはある意味で一番のメインヒロインと言えるかも知れません
ナージャ、プロ子の世界のシナリオの全容が見えるのはこちらになります
ヒロインとしては……サブの2人よりは良いかなという気もします

■左姫
女神だった左姫ことサキエルさんが、女神の然りを受け妖精に
妖精から元に戻る為には家族の愛が必要という事で、Hします

明らかにサイズの違うヒロインとのHシーンです、人選びます
右姫とはこの辺りも対になっているんだろうなと思うわけですが
個別のEDはなく、ハーレムルートと言う名の日常エンドになります




□サブルート
誰にも色よい反応を示さなかったときに、分岐します
パッケージからしたら、半分詐欺みたいなルートです
ヒロインはR・コマドリ、てぐす御前、そして右姫と思いきや

テーマはこちらは完全に異種族との恋愛ですかね


■てぐす御前
夜の一族のお姫様、容姿が一番の異質で、受け入れる事が出来ない
本人も慎一に対して非常によそよそしい態度で、避けられているように見える
端から見れば、どちらかというと従者を務める「綱吉」とは親しく見えるのだが

実はヒロインではありません、サブルートに分岐した場合シナリオ途中で
駆け落ちして退場します、口でのプレイはあるモノ、それ以上はなく
本番を迎えるのも従者で親友である綱吉の務めとなっています
<<42>>の話に繋げる為の伏線であるとはいえ、どうなのこの扱い


■R・コマドリ
一番人間に近い容姿をしており、地球の文化にも理解がある
機械帝国の貴族で、従者である<<42>>を連れ添っている
選民意識が強いのか、<<42>>に度々強く当たっている姿が見られる
許嫁で度々慎一にアピールをするモノの、何か含んでいる様子

このルートの本当のヒロインは<<42>>となっています
自分の容姿に受け入れられないと思った<<42>>がR・コマドリと
身分を入れ替え誤魔化して、慎一の前に現れています
てぐす御前の話を受けて、容姿に囚われることなく<<42>>を受け入れるか
それとも……ということで……選ばないと雰囲気的にはBAD扱いですね
そのBADでR・コマドリとの結末が描かれます、西も幸せそうだしこれでも良いか


■右姫
やはり、許嫁を受け入れられず左姫に同調しているとこちらの分岐
左姫と同じく結末的には別の未決着ENDに辿り来ます
左姫と比較すると素直な妹で、兄に楽な方向へ楽な方向へ導きます
個別分岐後のヒロインとしての容姿は<<42>>と並ぶ上級者向け
こちらの分岐自体、容姿に囚われない愛が求められているのでしょう
全員否定の選択の結果こちらに分岐するのだから皮肉なモノです


□おまけ

■西真由子
ある程度シナリオを進めるとプロローグで選択肢が登場します
そこで右姫を選択すると分岐、純愛完成って感じです
正直この子はR・コマドリEDの扱いで良いと思います


【Hシーンとか】
ナージャ:18(23)
プロ子:8(9)
シリウス:1
R・コマドリ:4
<<42>>:3
てぐす御前:3
左姫:4
右姫:2
真由子:2


数えにくいのですが
ED含め絡んでいるシーンを全てカウントしています
()内の数字は選択肢の差分が別に回想登録する為
それを含めてカウントしている数字です

正直、ナージャとプロ子以外はおまけレベルです
ナージャは純愛方面で、プロ子は殆ど陵辱プレイ
陵辱と言っても最後までやる事は余り無いです
この辺りも種族間の違いというネタなのでしょう
てぐすは口でする1シーンだけ慎一で後は綱吉が相手です

<<42>>とか右姫のHシーンをしっかり描く辺り凄いと言うべきか
その辺りのチャレンジ精神は素晴らしいと思う反面
ナージャ、プロ子を除きエロゲーとしての実用度はかなり悪いと思います


【全体通して】
魔物娘とイチャラブとは別の方面で尖った作品です
そういった題目に引かれた人が大丈夫なのはナージャぐらいでは
<<42>>とてぐす御前の話は異種族の恋愛を書いていますけども
どちらにしろ、ここまでエロゲーしないとは思いませんでした
多分、魔物娘というお題目以上の変化球があるとは思いましたが
こういったベクトルで進めてくるとは……という感じです

どういう形でも良いからメイン4人とエロゲーしいたい人には向きません
ナージャ+プロ子ルートで語られる、人間と異種族の違いを
異種族側方面だけでなく、慎一達人間側で書いたのは面白いですし
てぐすと<<42>>を通して語られる見た目で憚られる異種族間の恋愛も
悪いとは言いませんけど、彼女たちと普通にエロゲしたかったというのが
私の正直なところで、そうでなくても、色々偏った傾向にある作品ですので
魔物娘云々以前に変わった作品を楽しみたい方向けという印象です

設定で突き抜けるならお話も突き抜けるのを望まれた作品だと思うのですが
変に主人公に常識的(?)な反応を持たせた為突き抜けられなかった印象
面白いと思う部分はあるモノの、少し求めていたのと違った作品でした

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