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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

なでしこドリップ 感想

ApRicot Plumの「なでしこドリップ」の感想です

田舎町で一夏の無謀な喫茶店経営に挑む少年少女の物語
ゲームは解りやすい選択肢のADVでヒロインは5人+α
1人でもクリアすることで「椿」が攻略可能になります

舞台は田舎町のアンティーク喫茶となっていますが
あまり喫茶店経営モノとしては深く語られることはないです
あくまで、装置としての役割の方が強いと思います
よって、経営難を皆の機転などで越えていく路線を期待すると弱いかと
シナリオによってはある程度示唆される部分もあるのですが
あくまで、各ヒロインを魅せるための舞台以上にはなりません

ヒロイン6人には全員しっかりとシナリオが用意されています
あえて言えば隠しの椿が多少優遇気味のシナリオになっており
双子シナリオが個別で言えば多少ボリュームが少ないかなと言う程度
贔屓のヒロインが特に扱いが悪いと言うことはないかと思います

どのシナリオもしっかりとヒロインの魅力を引き出すシナリオとなっており
萌え描写として尺としても充分、物足りなく感じることはありませんでした
問題があるとすれば、ヒロイン1人1人にある程度のクオリティが保たれており
1人でも攻略すれば満足してしまう恐れがあることでしょうか

夏休みの終わりまでの喫茶店経営という筋からは離れられないために
全体の流れがどうしても似通ってしまうのも難点でしょうか
展開は似るも結末の違いなどに差異があり工夫されているのですが
やはり、大きく脱線できない分、バリエーションが乏しくなっています
この辺りはある程度萌えゲーとして完成されているが故の問題かなと思います

ストレス無く、ヒロインとイチャイチャするシナリオが楽しみたいなら良いかと
もし、穂香や椿といった要素を見て、ちょっとしたファンタジー要素を期待すると弱いかと
また、喫茶店が舞台ですけど、そちらの方面で大きく期待すると微妙かも知れません
どの要素もある程度は語られますが、あくまでメインはヒロインとの交流だと思います
体験版の雰囲気が好きで、楽しめそうなら、問題ないゲームかと


以下、ネタバレを含む感想です



【システム】
・画面は4:3
・音声は男女単位で切り替え整のみ
・スキップはやや遅め
・SD絵演出有り

困るほどではないですが、多少不便かなというシステムです
音声の切り替えが最小限で不満な人には不満かも知れません
バックログはシーン毎にリセットされるのも微妙に使いがたいですね



【シナリオとか】
従妹のお願いから始まった従妹が店長をする喫茶店の手伝い
積極的に迫ってくる従妹、店を手伝ってくる美羽の友人の双子姉妹
追いかけてきた幼馴染み、店に住み着いていた自称座敷童、近所の神社の巫女
のメンバーで一夏限りの喫茶店経営が始まります

喫茶店の経営ですが、期間限定と言うことでがちがちの経営をするわけでも
ライバルテンポとしのぎを削る話でもなく、日々周囲の力を借り
上手くいっているような、それ程甘くないような日々を過ごします

喫茶店の経営をするウチにウェイトレスを務める少女との恋
そして夏の終わりにくる別れ、そして、成長を中心に描いています
なんだかんだで青春モノの美味しい部分を詰め込んだ作品なのですね

椿は見た目だけですが全体的に年下ヒロインが多いです
ロリコンとネタにされていますが、結構深刻なレベルかと思います
あと年齢設定を深く考えるのは良くないことです

■水城美羽
立ち位置的にはメインヒロインと言うべきなのでしょうか
喫茶店が開店するきっかけとなった少女で、一応の店長
好意全開で過剰にスキンシップを要求してくる従妹の少女

行動力があり突っ走るところもありトラブルの原因となることも
そんな感じで暴走気味に見えてしっかりと空気の読めるタイプ

個別に入ってからも結ばれるまで結構丁寧な手順を踏みます
とはいえ結ばれるシーンはどうなんだ、という突っ込みは置いておいて
優遇具合は流石のパッケージを飾るヒロインと言うところでしょうか

喫茶店に関しての結末が柚木とは対になっていますね



■高千穂柚木
有名な女子学園に所属し推薦が決定しているほどの優等生で
料理もこなせて、スタイルもモデル体型で、場を取り仕切ることも出来る
学生としてはなかなかのチート具合が素敵な、幼馴染みです
つきあい始めてからは恋人同士と言うより夫婦のような安定感があります
互いに空気が読めることや、そつなくこなせる故の余裕という奴でしょうか

幼馴染みと言うことで別れというテーマから遠いかなと思ったんですけど
骨董喫茶との別れがあったのですね、再び骨董喫茶に戻っていくのではなく
新たに店を姉妹店を出すという結論は少し新鮮な感じがしました
この辺りは美羽の話との対比になっているのでしょうかね

しかし、未来の話についてはエピローグで語って欲しかったのですけど
そう言うこともなく終わってしまったのが少しだけ残念かなと思ったり


■小桜ひな
双子の姉
ドジが多いモノの非常に社交的で、好意も解りやすく表現してくる娘です
年来からすれば全ヒロインでもかなり年下になる娘ですが、一番分別がついています
その為か、他のヒロインに入ると目立たず、くるみルートを除いて存在感が薄い部分も
非常に妹思いで、その為に暴走する部分もしばしばあったりするのですが
そのおかげで3Pがあると思えば、姉の力は素晴らしいと思うわけです


■小桜くるみ
双子の妹
しっかりした性格だが人見知りが激しく、人付き合いが姉ほど上手くない
最初は巧巳に対する警戒心が強いが、デレてからの惚れようはかなりのもの
ウェイトレスに慣れてきた後は、年相応に子供っぽい仕草を魅せるなど
可愛らしい面を魅せてくれる、メインは勿論、サブとしても生えるヒロインです


■姫石穂香
姫石神社に住む巫女さん、退魔の能力を持っており、退魔の仕事をしている
退魔の力を使ったファンタジー展開となるかと思えばスパイス程度です
元から「椿」がいるモノの、シナリオ中の事件にしてもそのレベルで抑えており
あくまでヒロインとの関係が重視されたシナリオになっています
最初から好感度がMAXなワケではなく、互いに惹かれていくまでの流れが
個別ルート分岐後も書かれており逆に新鮮な雰囲気で楽しむことが出来ました
デレた後も、他の4人とはまた違った距離感で甘えてくるのも良いところです

母親のキャラも、その容姿の若さは定番ながら
それだけでなく、このシナリオのキーパーソンになったりならなかったり
EDでは他のシナリオと違いかなり未来も書かれていますが、こういうの好きですね


■椿
自称「座敷童」の少女、他のシナリオではにぎやかし以上の立ち位置にはならないが
1人でもヒロインをクリアすると選択肢の「???」が椿になり攻略可能になる
隠しと言ってもおまけというわけではなく、最も優遇されたヒロインである
大したネタではないが「なでしこドリップ」もこのシナリオでのみ登場するネタ
喫茶店の経営、大人への成長、椿の過去、夏の終わりに訪れるもう一つの別れ

このシナリオに「なでしこドリップ」の重要な部分が全て語られるシナリオです
もう少し他のヒロインに分けても良いのではないかというよくばり具合ですが
それぞれが上手く纏まっていてこの作品としては予想外の方向で楽しめました

最後の流れはご都合主義で、なんだかんだでこの世界の甘さ緩さを再認識しますが
近い日の再会も含めてこの作品のテーマだなと思ったり、それにしても早いと思ったり
しかし、最後のヒロインとしては少し癖のある属性で構成されているのが難点でしょうか
流石に、このヒロイン相手では言い訳のしようもなく、ロリコンだと思います




【Hシーン】
水城美羽:3
高千穂柚木:3
小桜ひな:3
小桜くるみ:3
姫石穂香:3
椿:3
ひな+くるみ:1

全員均等に3枠あります、大体2回戦ありでそれなりに濃いです
シーンによっては結構豪快な構図があったりします
そのとき多少絵の崩れが見られるのが残念かなと思ったり
あと、目の塗り方が原因でしょうがハイライトが消えたように見えて
描写の仕方もあって絵だけ切り出すとレ○プに見えそうなものが
……いえ、シーンは普通にラブラブですよ、念のため

3Pはひなルートとくるみルートクリア後、おまけで見ることが出来ます



【全体通して】
どのヒロインのシナリオも定番ながらしっかりと作られたお話です
ただ、話が広がりにくい設定ですので6人は厳しかったかなと思います
ヒロインの殆どが序盤から好意的ですが、この作品ではその要素が
逆に足かせになっているような印象を受けました

そのこともあり、最初の好意がそれ程高くない穂香や椿の方が楽しめました
ギャップという面もありますけど、やはりある程度の段階はある方が好みでした
一方で柚木のような安定感のあるイチャつきも楽しめはしたのですけどね

そんな感じで全体の構成として多少の不満はあるのですけど
個々のヒロインなどでは特に不満はなく楽しめる内容でした

下手に全員クリアすると気張らず、気が向いたときに、お気に入りのヒロインだけ楽しむ
というのが割高かも知れませんが良い楽しみ方なのかも知れません
満たされていた満たされていたで色々不満が起きるモノだなと難しいモノです

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