
クロシェットの「カミカゼ☆エクスプローラー!」の感想です
ゲームは普通のADVで攻略対象となるヒロインは5人
シナリオの分岐後、選択肢もなくEDへ一直線です
一途にプレイしていれば迷うことなくヒロインを攻略出来るでしょう
シナリオは、余計なノイズ要素を取り払った萌えゲーとなっており
ヒロインとキャッキャウフフするにはもってこいの作品といえるでしょう
エッチシーンもジャンルを考えると多めに存在しており、堪能できます
ただ、どのヒロインのシナリオも萌えゲーとして徹しすぎたせいなのか
シナリオで似たような展開に感じてしまう部分がいくつかあります
各ヒロインで余計な冒険をされるよりは良いと感じるか
もう少し個性を出して欲しいと感じるかは好みが別れそうです
深く考えずヒロインとイチャイチャするには問題ないのですが
それ以上を望むと少々気になるところが出来てくるかなというところ
特に今回メティスという能力によりヒロインが個性づけられており
また、メティスがシナリオの中心となるため、様々な展開が考えられるのですが
何故かコレに限ってどれも似たような展開を迎えてしまうのが気になりました
能力モノと言うことでバトル展開も予想されますけど、そちらベクトルには
あまり強くない作品といえます、無いわけではないですが期待するのは酷です
あくまでメティスというのはシナリオを盛り上げる道具ぐらいのノリです
中心に出来るだけの設定はなされていると思うのですけど、応用していない印象です
イチャラブ以外の要素と言えばメティスなのですけど、言葉だけで終わっています
未解明な部分が多くあるっていうのと、このノリで、雰囲気設定と言う感じですね
よって、メティスを使った熱い展開を期待すると厳しい作品かと思います
能力者の通う学園で雰囲気をおかずに気楽に楽しみたいという目的なら問題ないかと
以下、ネタバレを含む感想
【システム】
・画面は16:9のワイド
・シーンスキップあり
・フォント設定あり
・キャラ別音声設定あり
・アイキャッチあり
基本は揃っており進行上は特に不便になることはないかと
体験版でも言っていたシーンスキップの「前のシーンに戻る」は
相変わらず選択肢がでるとそこで通せんぼなので使い勝手は△
攻略自体困難ではなく、分岐までそう長くないのであまり問題ないですが
キャラ別音声設定はナチュラルにネタバレしている気がするのですが
まあ、致命的なモノではないのですけども
お馴染みのアイキャッチですが、ナチュラルに18禁絵表示されると困ります
下手するとここが一番エロ的に気合い入っているような
個別にはいると各ヒロインの絵になります、個別分岐が解りやすいですね
【シナリオ】
突如若い子の間で生まれた「メティス」と呼ばれる特殊な能力
主人公「速瀬慶司」はメティスの才能を見初められてスカウトされ
メティス使いを育成・教育する機関「澄之江学園」に入学することになります
入学してまもなく、祐天寺グループのお嬢様の下級生「祐天寺美汐」と知り合い
狙ったように美汐が創設する悩み事解決集団の「学園都市調査研究会(アルゴノート)」に
勧誘されます、勧誘を受けると学園の案内をしてくれたクラス委員「姫川風花」も
所属してくるといい、結果、風花を可愛がる風紀委員の上級生「宇佐見沙織」に目をつけられ
そして、幼馴染みの「沖原琴羽」との再会、兄を追って来た「速瀬まなみ」も加わり
賑やかになっていく慶司の周囲、メティスである「ジョーカー」も覚醒して
メティス・パーサーとして澄之江学園の生活を楽しんでいくことになります
しかし、アルゴノートとしてとある事件を追っていくうちに、思わぬ事件へ直面することに
メティスの設定が突っ込み出すと止まらないボクの×××って感じなので口チャック
全体的に感じたのは能力モノとして見るとやたらバランスが悪く感じてしまう点
別に化かし合いとか何度もバトルをするワケではないので破綻しても良いのですけど
レモラス・サッカーとかで頑張っている先輩が居る一方でアイギスとかプロミネンスとか
それを圧倒的に越える上位版とか何なんだという気持ちになります、ねえ、甘粕さん!
あと個人的にですけどジョーカーの能力制限を見る限り
隠すよりも限られた人間に明かして協力してもらう方が有効活用できるのではないかと
風花という希有な存在によって体裁保ってますけどね
■姫川風花
慶司のクラスのクラス委員を務める、学園を案内してくれたクラスメイト
恋とか恋じゃないとか言葉にするかしないか、分岐するかしないかの差である
立ち位置的にメインっぽいんですけど、特にメインらしい要素もなく
シナリオに分岐した瞬間慶司がお調子者のいじりキャラになったりと微妙に違和感が強い
アイギスという強力な防御能力を誇るメティスを有し学園最強と言われる
基本的に破られる役割だというのは言うまでもなく、終盤は役立ちそうで微妙に役立たず
第2段階のメティスがご都合能力過ぎて変な笑いが出てくるが他も大体そうなのでなれましょう
■祐天寺美汐
融点時と誤変換された、なるほど……学園創設に関わった祐天寺グループのお嬢様
傲慢で気位の高い態度を見せるが、見るモノが見れば無理しているのが透けて見える
本当は気弱で人見知り性格であり、側近の「近濠菜緒」の命でキャラ作りをしている
過去に慶司と接触していたようで、あからさまな好意が見え隠れする場面がある
尤も、過去のエピソード自体はそこまで濃密な話でもなく、慶司もアッサリ忘れていた
プロミネンスという炎を操るメティスを持ち、その能力も非常に高い
能力が強力なため、暴走しやすく、テンプレートを用いることで器用に操っている
第2段階のメティスが、作品の都合レベルでご都合主義に覚醒している気がする
■沖原琴羽
慶司とまなみの幼馴染みである、元はスポーツ少女だったが
学園では何故かファッションセンスのある学生として男女問わず人気が高い
まなみシナリオでも垣間見られるが基本的にヘタレな娘である
水中での活動を助けるメティス「マーメイド」に覚醒している
しかし、マーメイドの能力って本当に水中の活動に有利なのだろうか
アルゴノートとは微妙な距離の人物であるため姫川のルームメイト
まなみの幼馴染みで相談役としての活躍が多い、基本外様なヒロインになっている
■速瀬まなみ
兄が好きで、その思いが高じて根性だけでメティスを覚醒させた妹
兄の前ではちょっとだけ強がった態度を見せるが、兄にもばれている程度
琴羽の胸の大きさを時々ネタとして突っ込むが、その行為自体がネタ
兄妹とか悩むのは本人だけだったという話、今更感がある話題ですけどね
2人の微妙な距離を見て冷静に分析しているようで暴走している琴羽さん可愛い
唯一第2段階が登場しないシナリオになっています、態と見せてないのかも知れませんが
結局オチの付け方自体は大差がないような気がするんですけどね、愛の力は偉大よ
■宇佐美沙織
3年生の風紀委員で美汐率いる、風花を引きこんだアルゴノートを敵視する
見た目が一番幼く見える、良くいる年齢とのギャップがウリのヒロインであるが
シナリオをプレイすると最上級生としての実力を遺憾なく発揮してくる
間違いなく、この作品最上位の変態ヒロインといえるでしょう
アルゴノートではなく風紀委員に所属するため他のシナリオと比較すると変則的です
各ヒロインの好感度が最初からほぼMAXな中で、唯一抵抗する辺りもポイント
シナリオのネタバレも結構多く、プレイするなら後の方が良いかもしれません
ひと通りイチャイチャしたら、シナリオの山場を迎えるわけですが
終盤の展開が殆ど共通しているといういのうが困った所です
同じ組織が相手なのは良いですが、メンバーにバリエーションがあるわけでなく
一周でもプレイすると、また、お前か状態で、流れが殆ど読めまてしまいます
折角キャラ毎に能力で個性をつけたのに終盤は解決方法が違うだけという印象
それが毎回終盤に来るため、シナリオのワンパターンさを余計に印象づけている
様な気がしました、正直終盤はない方が良かったのではと思ったりします
別に全部が全部、大きな事件と直面する必要もないと思うのですけど
ただ、エピローグが結構多めに用意されていたのは好印象でした
ED自体事件解決後直ぐに始まるので、入るタイミングの違いとも言えますが
【Hシーン】
・姫川風花:5
・祐天寺美汐:4
・沖原琴羽:4
・速瀬まなみ:4
・宇佐美沙織:5
回数で見ると、このジャンルにしては多いと言うぐらいでしょうか
構図などがあからさまなシーンが多く慎ましやかなヒロインが好きな人には
ちょっとやりすぎ感があるかも知れません、好みの問題ですけども
キャラの体型を見れば分かるとおり胸を使ってのプレイは義務になっております
先輩だって義務からは逃げられません、でも物足りないのでお尻を使います
これは多分義務だからではなく先輩が変態だからだと思います
【全体通して】
萌えゲーとしては萌え要素は過不足なくという感じで、安心のクオリティ
個人的な好みはありますが体験版の雰囲気とキャラが気に入れば問題ないかと
能力モノとしては正直に言えば微妙でした、そちらの方向で期待するのが酷という
意見もありましょうが、個人的には活かし方次第では全く印象が変わったと思うのです
そもそも、アルゴノート結成時点で、風花、美汐という学園内敵なしのカードを揃え
更に、それをチートでサポートできる慶司がいて、トドメに美汐のお付き2人まで高性能
と言う辺りで基本的に学園内に敵なしな在になります、存在しなくても良いんですけど
逆にそうである場合、このメンバーはやたら浮いてくる存在になります
それで居てアルゴノートとして引き受ける仕事は微笑ましいモノばかりです
別にそれは悪くないのですが、非常にもてあました感じの展開が続きます
しかも、それがだんだんと大きくなってアルゴノートだからこそ解決できる事件へと
エスカレートしていくかというと、そうでもなく事件自体があまりありません
何でも屋的な組織を立ち上げたのですから、個別ルートで事件を変えるなどして
バトルに使わないまでも、それぞれの能力の個性を生かした展開となったと思うのですが
それは殆ど無く、どのルートもメティス研究の暗部に切り込んでいく形になります
この展開にしても美汐ルートや沙織ルートのような関係者筋なら良いのですが
全ヒロインでご丁寧に最後の山場として関連させる必要があったのかなと
と、設定上様々な道が用意出来る筈なのに、無理矢理狭めているような気がしました
ヒロイン毎にあまり格差がつかないという意味ではある意味世界でしょうけども
個人の好みを押しつけている感じですが、設定次第では面白くなりそうだったのを
無理矢理殺している部分がいくつもあった気がしたからと言うことで
正直こんな扱いにするなら、無かった方が良かったのではというのが正直なところです
メティス成分を差し引いて、萌えゲーと見れば十分に楽しめる内容であると思いました
その部分のみを見てもボリュームは充分ありますし、警戒せずとも楽しめる作品かと
あと例によってサブヒロインは手が出せないので多分、後々……それを待つのもありかなと
どうでも良いですけど、甘粕さんはどういう経緯で目覚めたんでしょうかね、気になります


