
タイトル通りそちらの人向けであるこの作品
多くの場合有名無実で実体はギャグだったり、逆転だったりと
そんなネタに事欠かないような危険なタイトルですけど
この作品はタイトルに偽りない直球な内容となっています
ゲームは普通のADV形式で選択肢を選んでいくタイプ
共通ルートでは選択肢によって出会うヒロインが解りイベントが変わります
また、ヒロインに迫られたとき抵抗するか受け入れるかを選択することが出来
この選択によって、直後のシーンの分岐や今後のイベントに関わったりします
よって全てのシーンを回収する場合は一通り選択肢を試す必要があります
そんな共通ルートを越えた先の個別ルート分岐は
プレイヤーが直接ヒロインを選ぶことで決定します
正直、道中の選択肢はそれほど個別ルートの突入にほとんど関わりません
ただ、OP終了後の「会社へ行く」or「学園へ行く」の選択肢は結構重要で
この選択次第では個別で選んでも一部のエンドに行けない可能性があります
例えば、私の場合学園ルートに行くと津田沼姉妹のBADには行けませんでした
個別選択シーンで、選択できるヒロインは4人で
「堀切あやめ」「勝田香苗」「津田沼みどり&ゆかり」「大久保八千代」
となっています、「鬼越恭子」は各ルートのBAD END要員として活躍します
「実籾桜」はMなので、この作品のヒロインではないということで
Hシーンは一部、主人公が積極的にからみ本番を行うシーンなどがありますが
基本的にはヒロイン主導の下のプレイとなっています、関係の逆転はありません
そこで、ネックとなるのが、一部のノーマルなプレイと「実籾桜」の存在でしょう
別のヒロインに命じられた状態で別のヒロインを襲う展開もあります
こういった微妙なプレイは個別シナリオで多く登場することになります
話のオチをつけるため、ヒロインの弱みを見せるのは必要でしょうけども
もう少し配慮した方が良かったのではと思う部分がありましたね
多少なりと引っかかる部分はあるモノの、ボリュームはかなりあり
流石にディープなプレイはないモノの女性主導のプレイがほとんど
逆転もあまりなしと、かなり、こちら側に力が入った内容となっています
もう少し徹底して欲しいという部分はあるものの全体をみれば充分でしょう
このジャンルに飢えている方なら間違いなくお奨めできる内容かと思います
言ってるとおりディープなプレイを求めるのは流石に無茶ですので悪しからず
次回作も出てこのクオリティが保たれるなら充分期待したいですね
以下、ネタバレはあまり無いけど危ない言葉をまき散らす話
普通の感想を見ることが目的ならお奨めしません
「ドS」は「(笑)」の枕詞じゃないの?と、ささくれてしまうほど
この言葉に良い思い出がないのです、ヒロインにSを求める人間ってのは
この単語に一種のトラウマを持っていたりするのです
最近一部でのヒロインで書かれている「実は(ド)Sな性格」とかは特に
そのドSの実体がリアルでいたら関わりたくないタイプの傍若無人さで
Hシーンに足でのプレイがあるだけで、あとは抱いてしまえば可愛いもんだぜと
外道ですね、キャラ設定の時点で「ツンデレ娘」とか「ヤンデレな部分が」
とか書かれてるのと同じように、好きな人ほどその表記に拒否反応が出来てしまいます
私の望むドSが逆に偏向的で、実際の所そういう性格の方達を「ドS」という方が
一般的には妥当であるのでしょう、ツンデレも私の望まぬ方向で定着しましたし
ギャグとかおふざけのつもりで書いているのに、何まじになっちゃってるの?って感じで
そうだとしても、マイノリティジャンルを愛する私としては「ドS」に期待しても罪はないはずで
そして、裏切られて、負のループで、「ドS」と言う言葉に対して嫌疑的になっていたのです
ですから、M専用レーベルと言われても、このタイトルにはある程度嫌疑的でした
体験版で和らいだのですけど、タイトルからして「ドS(笑)」なわけですから
結果としてみたら、かなり良い作品だったのではないかと思うのですけど
まあ、「ドS」なんだから本当にえげつない事してくれるなんて思うと肩すかし
人によって求めるシチュや濃さが千差万別なので何とも言えないのですがね
その辺りの好みを置いて、EDで逆転がほとんどないだけでも価値があるモノかと思います
……濃いのを求めた方にはいつものと変わらない気がしますけどね
気になった点は上で挙げた通り、何故か一部主人公が主導になるシーンがあること
この辺り好みの問題もあるでしょうけど、一般受け捨てたようなこのタイトルには
いらないシーンではないかなと思ったりするわけです、あってもフェードアウトするとか
某まゆら様みたいに、どうあってもヒロイン主導というファンタジーは流石にないですし
桜はまあドSなヒロインを書く上で必要な素材の1つみたいなものですのでスルーしましょう
そもそも、全体の尺を考えるとそこまででもないですし、あまり気にする必要はないでしょう
プレイとしてはある程度のラインで踏みとどまりつつも
やれることはやっていると言う感じですね、めぼしいのは大体入れた感じですか
流石に好みが別れそうなスカなんとかや、寝取られとか流血沙汰は避けたみたいですが
それが物足りない人には、向いていない作品とも言えるかも知れません
プレイ内容は細かく書くと18禁かしかねないので各ヒロインルートの傾向でも
「堀切あやめ」:メインだけあって全体的にスタンダードなプレイが多いです
GOODではヒロインが主導なモノのプレイ自体はノーマルでドSというより痴女に
どちらかというとサブの方が生きるヒロインかなと思います
「勝田香苗」:野外など羞恥を煽る系のプレイが多いです
桜が出張りますし、中盤は完全にヒロインを慰める展開で普通の関係に
終盤こそ元の鞘に戻るモノの展開的には微妙なところでしたね
「津田沼みどり・ゆかり」:○○○バンドを使った掘りネタが多めです
2人1セットで片方が責めているとき片方が受けになっている事が多いです
ただ、その配分があるのでおおむねヒロイン側の主導になっていますね
尤も、最後の最後で逆転するプレイが選べるのが微妙なところです
全体的にプレイでは一番好みですけど、お姉さんじゃないやこの娘達
「大久保八千代」:DVということで乱暴なプレイが多い、他は比較的ノーマル
スイッチが入ってから責めてくるので、逆に言えば最初は主人公主導な事が多い
責めると言ってもスタンダードなプレイですので、そうなるとヒロインも感じます
要所要所抜き出すと言い面があるのですけど、どれも完全無欠というヒロインはおらず
変に色気を出さずもう少し徹底してくれたらなという感じの構成になっていますね
何度か言っているとおり、ここまでやるなら、もうノーマルな展開は不用だと思うのですが
やっぱり主人公の裸ばかり絵で描くのは精神衛生上良くないんですかね
【全体通して】
総合的に見れば良かったですけど、徹底しきれていない面もあります
よって各ヒロインで見ると、このシーンは……というのがいくつかあります
全体から見ればあまりないのですけど、ここまでするなら徹底的にと言う感じで
中途半端さが残念な部分がありつつも、全体を見れば良かったと思います
今後同ブランドで次回作が出るなら変に妥協せずいくところまでいって欲しいです
プレイの濃さとしては個人的にはこれぐらいが丁度良かったですね
小さい部分で色々して期していますが個人的には結構満足した作品です


