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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

あまつみそらに 感想

体験版時タイトルを盛大に間違えていたのは秘密

そんなわけでクロシェットの「あまつみそらに!」の感想です
困ったことにボリュームがありました、喜ぶべき事なのかも知れません

ゲームとしては少ない選択肢でルートが決まるADVです
ヒロインは5人、特に攻略制限もなくネタバレ的にも困ることはないでしょう
どのヒロインも公平な扱いを受けており(多少千紗の存在感が弱いですが)
気に入ったキャラだけシナリオが明らかに不遇と言うことはないかと思われます

お話は学園モノに山場として神様と妖怪のネタを絡めた感じのお話です
学園モノと言いつつ個別になると夏休みに突入するので学園要素は弱いですがね
シナリオ自体は凄くお約束といいますか王道路線と言いますか
どのヒロインでも中盤になれば、だいたいシナリオの着地点が見えるのではないかと
変に奇を衒ったところが無いので安心して楽しめる内容になっています

全体的言えば、凄く気の遣われた萌えゲーといった作品ですね
この辺り前作のスズノネセブンSLCでの一部キャラの扱いが影響しているようですが
尤も、そんなバックストーリーはどうでも良いことでして
要は、気負わずにヒロインとのイチャラブとHを堪能できる内容ということです
良くも悪くもコレが全てなので、それが「あり」か「なし」かが評価の分かれ目でしょう


以下、ネタバレを含まない気がする感想




考えられるストレス要素を極力排除したお手本のような「萌えゲー」
ヒロインが気に入り、テキストが気に入れば存分に作品を楽しむことが可能ですが
その反面、典型的な萌えゲーが苦手な人、退屈に思える人には厳しい作品でもあり
個別ルートにボリュームがあり丁寧と思う反面、くどく感じる部分もあります
良くも悪くも萌え重視なので、起伏が弱く、盛り上がりに欠けている部分もあり
シナリオに少しの刺激を求めてしまうと退屈に感じてしまうかも知れません
実に良くできた作品ではあると思うのですが「萌えゲー」としての欠点も同時に
お手本のように描かれていますので、その辺りは注意が必要な作品かと



【システム】
基本の足回りにに加えて「JUMP」と言う機能があり
次の選択肢と違い、所々(特定の場所で)止まります
便利ではあるモノの正直「次の選択肢」まで飛んでもいい気がします

コンフィグの音声切り替えはキャラ単位で可能です

選択肢は基本二択のみで選択肢のどちらもヒロインのフラグに関わります
各ヒロイン2回分フラグを立てる選択肢があってその結果で個別に突入
アイキャッチで、どのシナリオに入ったか解るようになっています
個別シナリオ分岐後は選択肢が無くそのままEDへ直行します

アイキャッチ演出が所々登場します、基本的にランダム打と思われます
個別突入後は攻略中ヒロインの立ち絵によるアイキャッチに変更されます
立ち絵の他に別ヒロインの表情がアイキャッチの絵に含まれるのですが
ヒロインはランダムのようです、ちょっと意図の解らない演出でしたね

クリア後にエクストラ解放で回想などが鑑賞可能+おまけシナリオが見られます
回想のETCを選べれば見ることが出来ます(おそらく攻略したヒロインは関係なし


【シナリオとか】

□共通シナリオ
学園生活を中心にヒロインとの交流と島の紹介がされます
島の雰囲気を味わいつつも、のりの良い会話を楽しむ感じでしょうか
ヒロインと基本的には仲がよいモノの本格的に仲が進展する描写はなく
そう言った面は完全に個別ルート以降に一任されています


□個別シナリオ
ヒロインと仲が進展していく中、浮き彫りになっていくヒロインの問題に
そして個人の問題に収まらず、神や妖怪の要素が絡んできて一筋縄ではいかず
と、そんなことを尻目にイチャイチャしながら、神様とかの力で何とかするお話

ヒロインとの本格的な交流はこちらに一任されています
1から始める為、つきあい始めるまでの話がかなり長く
つきあい始めてもイチャイチャの期間が長いため
個別シナリオは予想外のボリュームとなっていました

全てコレですので、全ヒロイン攻略するとかなりのボリュームになります
正直ココまで来るとある程度は共通で消化して欲しかったと思いました
丁寧なのは良いのですが、度を過ぎると結構難儀な存在であると思ったり
個別ルート突入時は毎回お約束のように鈍感な男になるわけですしね

シリアス部分については、設定からして結構重い部分があるのですけど
陰鬱になるのを避けているのか、あっさりと終わってしまったりします
そのせいか中には根本的な解決になっていないモノもあったりしますが
本人達が幸せそうならそれでいいやと言うことで……良いよね?


□ヒロイン別

■一ツ橋神奈
全てのシナリオで活躍を見せる「あまつみそらに!」のメインキャスト
本格的に動けばシナリオの問題が大抵何とかなってしまう便利キャラなので
都合上なかなか動けず、別ヒロインのルートではちょっと駄目な人になっているような
肝心のメインルートでも銀王様に食われてる気がしないでもないです

全体的に設定の関係で足を引っ張られ上手く動けていない印象のヒロインですね
正直、神様設定無くても魅力的無いヒロインだったので惜しいヒロインでした


■御崎美唯
アイドル設定からして泥沼に入ると思ったら、案外そちらは軽く終わったり
妹設定、アイドル設定、○○設定どれにしても暗く落とせそうな話ですけど
どれもそこそこでスルーして終わらせている辺りがこの作品らしいという感じです
全体を見れば妹シナリオとしての側面が一番強いかと思います、恋する妹は~って感じで
エロ担当で胸担当です、胸と言えば上を見上げる立ち絵の時の胸の動きの原理を知りたい

島を度々離れる設定は、別ヒロインの個別ルートの都合をひしひしと感じます


■清澄芹夏
騒がしい後輩、テニスに対する思いは真摯で故にテニスが話題の中心に
普段の騒がしいキャラとデレた後のギャップがウリと言ったところでしょうか
前半はテニスのスポコンモノですが、山場辺りになると芹夏はイチャラブ要員
実質動くのは神奈と主人公というなんともいえない流れになります
そっち方面の活躍が期待できない一般人なので仕方ないとは言えますけど

基本にぎやかしで印象強いんですが、やはり他の個別行くと存在が消えるのですよね


■帷千紗
正当派幼なじみ、シリアス部分は妖怪の話と一番上手く絡めたかなと思ったり
普段の態度はそっけないので、他ルートでは随一の存在感の無さですけども
それ故に攻略ヒロインとなったときの破壊力は高いヒロインとなっています
あからさまではないですけどツンなんとか担当にあたるヒロインなのかも知れません

ただ、やはりシナリオ全体で見ると存在感が薄いのはどうしようもないですね

■葉月深景
下手をすれば、神奈よりもメインルートとなる先輩ルートです
銀王との関係上、ヒロインの活躍度では実質ナンバー2、貢献度ではナンバー1です
そんなわけで、幼なじみや妹よりもシナリオで活躍してくれます
神様の話になると最重要な存在でもあるため仕方ないのですけど

シリアス部分は神奈の別視点、補完ルートって感じもします、どう考えてもメインですね
それ故に、イチャラブ要素が他のヒロインよりも弱い気がします、元は外様ですし
その分エロで頑張っています、Hはもとより、水着とか、触手とか




ヒロインとしてはどれもお気に入りです、敢えて言うなら銀王と音無姉妹ですかね
こうやってFDとかそんな話へ繋がっていくんでしょうね


■Hとか
各キャラ4シーンずつ、普段着と水着と各種コスチュームと言ったところ
美唯だけ8シーンありますが、尺の短い自慰シーンばかりですので基本差はないです
と言いつつもエロでは深景と二分するエロ強者ではあるのですけど



■全体通して
これといった欠点が見られない良くできたゲームでした
逆に素晴らしく優れた点というのはないのですけどね
敢えて言うなら萌えゲーとして徹底されたと言うことでしょうか

徹底しすぎた故に、シリアスで鬱を取り除きすぎて中途半端な印象も
この為、山場が弱く、尺の長さもあり少々退屈に思う部分もあったり
特に5ルートとなると結構、勢いがないと厳しいような気もします

ヒロインが気に入り、日常での掛け合いが合うようならアリです
各々の魅力が存分に発揮されていますし、変に奇を衒う部分もありません

逆にそれ以上を望むなら少々物足りない作品かも知れません
島や怪や神様の設定などは良く練られていると思うのですけど
先ほど言ったように、鬱を避けるためか、その周辺の話があっさりと流され
上手く活かせていない印象を全体的に感じました

しかし、この作品に期待していた部分はほとんど裏切られることなく
最後まで安心して楽しむことが出来ました、次回作も期待したいです

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