
折角の土日にPCがない状況とか、私きっと死んでしまうわ!
イース7もそろそろクリアしそうな感じですし、修理の人がんばって
そんなわけで、チュンソフトの428の感想でも
といってもすべてコンプリートしたわけではないので
本編についてだけ言及しようかなと思います
チュンソフトのサウンドノベルということで
「弟切草」と「かまいたちの夜」は遊んだことがあるのですが
この作品は実写やザッピンクといった要素から言って
PS他で発売された「街」に一番近いタイプですね
弟切草はPS版でザッピングありましたけどそれはそれで
残念ながら、機会を逃して体験版しかプレイしていない「街」ですが
そのとき興味を持ちつつも、どうも買うタイミングを逃してしまい早数年
雑誌などの情報で目に付いていい機会だと思い購入したのがPSP版428です
別にPSP版である必要はないのですが唯一持っている媒体なのでこちらに
確か某雑誌のレビューでALL10だったとか聞いたのですがその実力やいかに
ネタバレ分は高いと思いますので隠しますです
428というタイトルに大きい意味が込められていて
ゲームクリア時にその謎が解き明かされて収束する
とか思ったら、全く以ってそんなことなかったぜ!
いえ、私が気付いていないだけの可能性が高いのですけど
お話は渋谷を中心に動く5人の登場人物の一日を追うというもの
お互いほとんど面識がなく全く関与しないように見えて実は……
何気なくとった行動が他の登場人物に影響してしまう
その結果、時には偶然助けられ、時にはどん底に陥れられる
【システム】
シナリオが1時間単位で区切られており
登場人物全員が無事に1時間を終えられると次の時間に移行する
ただ、正しい選択肢を選んでいけば終わるというものではなく
他のキャラの行動次第では何もできないままBAD ENDに移行する
例えば、Aという主人公でお話を先に進めBを放置していた場合
BがAに影響を与える場面においては、ほぼBADを迎える仕様になっている
Aで行き詰ったらBの視点を選び、そこで正しい選択をする必要がある
もしかしたら、全てのBAD END条件を理解すれば
最初から一度もBAD ENDを迎えることなくクリアできるかもしれませんが
基本的には、BAD ENDを迎えて、再チャレンジをしていくというゲームです
BAD END自体にやりこみ要素があり、また隠しの開放条件でもあります
完璧を目指さず、BAD ENDを受け入れながらプレイしていくのが基本です
また、BAD END以外にも物語の流れを阻害する要素があります
KEEP OUTと呼ばれるもので、物語をある程度進めると
途中からその物語が読めなくなるというものです
ここを抜けるためには別の主人公からザッピングを行う必要があります
どちらかというと序盤はこのKEEP OUTの方に苦戦するかもしれません
中には無駄に意地悪なザッピングを仕掛けているものもあります
BAD ENDは一度迎えると回避のためのヒントがもらえるのですが
ザッピングについては一切のヒントが存在しないからです
一応、時間軸とJUMP(ザッピングをできる場面であるという表示)の記号
に注視すれば対応できるようになっていますが、はまる時ははまります
プレイした身としてはBADよりもこっちの方が幾許か厄介でした
以上の二点がこの作品の普通のノベルゲームとは違う特徴となっています
お話を読み進めることを阻害するシステムになっている部分がありますが
個人的にはちょうど良いスパイスになっているかなと思いました
プレイ時間はスリープモード中もカウントされたか50時間となっていますが
本編だけでも大体10~20時間ほどプレイしていたと思います
ある程度、ザッピングとBAD ENDに阻害されたことはあるものの
そこまで何時間もグルグルと同じところをプレイしたという記憶はなく
本編だけのテキスト量でもかなりのもになっていると思います
それが、ただ、ただ、一本道でお話を読んでいくタイプであったなら
集中力がもっていた自信がありません、最悪放置していたかもしれません
もちろん、書かれている文章がつまらないというyわけでもなく
本編においては、むしろ軽快で読みやすさを重視されていたと思います
それにしても、という部分があるわけです、ただ読んでいくというのは
しかし、ザッピングとBAD ENDの要素が加わることによって
物語を読み進めるために色々考え選択するという能動的な要素が出来ます
これにより、最後まで飽きることなく、物語を楽しめたのではないかと思います
まあ、このあたり好き好きでしょうから、ただ読みたい方や
選択肢だけで良い方もおられるかもしれません、そのあたり好き好きですね
【シナリオ】
最後まで退屈せずに読み進めることが出来ました
多少無理やりな部分や、納得行かない部分もありますけど
これだけの個性的な主人公を操り、結末を迎えたのは見事だなと
ただ、タイトルの物々しさの割には緊張感がなかったかなと
レインボーブリッヂもとい、渋谷、封鎖できません!
・加納
警官として、事件に最初から最後まで携わる表の主人公その1
正統派過ぎるのか、無駄に熱いおっさん組と比べて印象に弱いです
一番印象に残っているのが警察を辞めて恋人と結婚するBAD END
BAD ENDなのにいい笑顔過ぎる
・亜智
ヒロインであるひとみとの逃避行が味わえる表の主人公その2
キャラ付けが漫画チックではあるものの、そのお陰で暗くならなかったのが救い
あくまで、ひとみに関わっただけの実質部外者と思いきや意外な部分で関わっていて
彼を中心に広がる人脈には色々驚かされました、この作品ならではなのキャラですね
・御法川
後半につれて各シナリオがシリアスになる中で
最初から最後まで自分のテンションを貫いていきました、いいキャラだな
そのためか、新しい時間になると最初に選ぶことが多かったです
大沢が御法川を頼ったとき、ここでつながるのか!と興奮しましたが
別にそんなこともなく、最後まで非常にマイペースなお話でしたね
最初から最後まで外様の人間ではありますけどそれでいて全てに関わっている
事件の黒幕にとってジョーカー的な存在だったような気がします、この人は
・タマ(マリア)
タマは可愛いな、挙動の一つ一つに癒されました
多分(?)マリアも可愛いのですけど、個人的にはタマの魅力には劣ります
その見た目に違わず、タマ形態は基本的にコメディタッチですね
そして、マリアとなって、ついに物語が動き出すと思えば
いきなり、マリア視点の物語が終わってしまう……設定の都合ですかね
5人の中では一番物語の核心に深く関わる主人公であるものの
タマ→マリアの流れが一番の見せ場になっているような気もします
・大沢
最初、雰囲気的に苦手だったのですが、最終的には一番好きかも
暗い雰囲気を打ち消すためか、BAD ENDや選択肢は一番ぶっ飛んでますね
物語の根底では非常に重要な役割を果たしているのですが
年齢的に、お話の核心には関われないので、終盤で途切れてしまうのが残念
ある意味一番見たかったのがEND後のお話なのですけどね
・ジャック
最初登場したとき、空気の違うキャラが来たと思ったら、最後はなじんでました
終盤は、デレ具合が素敵になりますね、うんエロゲ脳はほどほどにしておきましょう
死亡フラグも立てまくったりとメタ的に物語を盛り上げてくれました
・建野
うーん、最終的に熱い人物なんですけど色々と行動が説明つかないんですよね
その行動の意味のわからなさから、最初からある程度目星がついていたのに
結局、最後まであの人が建野さんであると確信に至りませんでした
最後の2時間でジャックとともにザッピングできるようになりますけど
ちょっと扱いとして便利すぎるかなと思ったり、物語のテンションに押されましたけどね
・本編
最後まで楽しめたんでおいてなんですけど、ちょっとだけ気になった部分を
正直、カナンとかアルファルドってすごい異質な印象を受けたのですが
個人的に日本のドラマや邦画のつもりで見ていたらハリウッド映画か
ファンタジーか伝奇が始まったというか、それぐらい何だか違和感を覚えました
加納編で外国人犯罪者の死体を発見して、遺言で「カナン……」
とつぶやいて引いたあたりですごい違和感を覚えまして
ジャックが「敵の黒幕の正体」とか語り始めたところで
「黒幕とかそんな話だっけ?」と置いてきぼりにされてしまいました
そして、建野、ジャックと退治するアルファルドのシーンでは
テンションの高さで流していたんですけど、何のゲームやってるんだっけ?
と微妙に頭の中では微妙に乗り切れない部分があったりなかったり
いえ、この作品の核心を握るキャラではあるんですけど、どうもぶっ飛びすぎかなと
もう少し抑え目であってほしかったという非常に個人の好みの話でして
この作品自体を否定するつもりは毛頭ないんですよ、はい
先入観でプレイするのはよくないと思っているのですけど
相変わらず先入観ありきでプレイしているなというお話です
エンドは2パターン結末がありますけど
真じゃないの方が好きなのは私が日本人だからです
大沢さん一世一代の見せ場もありますしね、ひどい見せ場だ
【まとめ】
そんな感じで、些細な引っかかりはあったんですけど
作品として十分に楽しかったのです、ノベルとして、ゲームとして
ジャンルとしてはサウンドノベルなのですけど
他のノベルゲーとは全く異質の楽しみ方をさせていただきました
これを受けて街もやってみようかなと思ったり思わなかったり
多分、したいなーと言いつつ放置状態になるのでしょうけど


