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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

聖騎士Melty Lovers 感想

【ブランドHP】あかべぇそふと3

【概要】
鍛冶屋の息子である「ティル・ニールセン」は騎士に憧れ「騎士学園エクイテス」に入学する
正規の騎士となるには試験をクリアしなければならず、助け合うパートーナが必要だという
学園で共に過ごし、互いの力を認め合い高めていく仲間の中で、パートナーとし選ぶ相手は?

ということで、試験を挑むパートーナーとして、そしてプライベートなパートナーとして
学園で知り合った女性4人から選んで、いろいろ事件やらが起きるという話になっています


【システム】
・画面は16:9
・前回の続きからあり
・キャラ別音声設定あり
・キャラ別卑語設定あり
・フィニッシュの選択肢固定あり

卑語の設定は、股間のモノをどう読んでもらうかの設定をするものです
キャラごとにそれぞれ女性のと男性のを2種類から選べます、主人公も選べます
普通の音声設定と思って画面を開くと少し面白いです、なんだか間抜けです


【その他、仕様とか】
ヒロインは4人でEDも4種類、個別に分岐すれば全ての回想が回収可能です
選択肢は4回で、3回めで2人に絞って最後はどちらかという感じですね
攻略で問題となるところはないかと思います、気楽にプレイしましょう


【雑感】
騎士が活躍する中世風の世界で騎士養成学園の日々を書いた青春モノでしょうか
派手な展開はなく、学生の範囲を少し超えたぐらいの位置で事件に関わって行きます
Hシーンが多めになっており、ヒロインとイチャイチャHしたいなら悪くないかと
シリアスやバトルもありますが必要最低限の立ち絵のみで、凝った演出などはないです
あくまで、お目当ての騎士の女の子と仲良くなってHする作品と見たほうが良いでしょう


以下、ネタバレを含む感想




【ヒロイン】
■セフィ・ライアード
学園初日にたまたまぶつかり顔見知りとなり、以降、互いに意識しあうことになる
成績優秀者として代表に選ばれ堂々とした挨拶をこなすなど育ちの良さが見て取れる
勉学実技ともに優秀な優等生で、嫌味のない性格だが、常識に疎い部分がある
男女関係のことなども全く知識がなく、思わぬ部分で隙を見せてくれることがある

正体に4ルート中3ルートで明らかになるので今更感はある設定ではありますが王女
ということで、一応、他のヒロインを活躍させつつ、2人で事件を乗り越えていく
という王道的な展開がなされるシナリオになっています、他もだいたいそうですが

基本的に、どのルートも裏で良からぬことを企んでいる相手がいて、それを退けます
その中で一番権力を持っていた相手とは言う辺り、差別化されているんでしょうけども
ティルがそもそも鍛冶屋の息子というスタートで、王家のいざこざからは外様のため
とりあえず他のルートと差がなくいきなり悪役が出てきてヒロインと倒したという
他のヒロインの終盤と何ら差のない展開と結末が待っているだけになっています
聖騎士になるのも結局エピローグで頑張って数年後なりましたで片付けられますしね

ヒロインとしては最初から純粋に好意的な相手という意味では癒しになります
他のヒロインが思ったよりも時間がかかる中、パートナーの関係までが早いです
しかし、こちらは身分違いから結局焦らされるので、いうほどイチャイチャが長い
というわけでもないのですけど、もう少しこの辺り加減して欲しかったですね


■フレイ・ノールズ
同期の中では頭一つ抜けた実力を持つが、他と関わらずに孤立している女性
ストイックに誰よりも努力して実力を磨き、聖騎士になることを真剣に目指している
ティルやセフィ、カノンといったメンバーでは全くかなわず、歯牙にもかけられない
普段は取り付く島もないが、馬の世話などしているときは優しい表情を見せることも

実は年上ヒロインその1、年上といえばすんなり納得できるタイプではありますが
とにかくパートナー、そして付き合うまでの流れが長いシナリオになっています
いろいろ面倒な背景設定はあるものの、やることは聖騎士になることであるため
聖騎士となるために互いに高め合う展開がまっとうに描かれている話でもあります

その代わりと言ってはなんですが、終盤の悪役が非常にしょぼい存在になっており
ただのガラの悪い二刀流の従騎士一人に2人で協力して勝つ展開は流石に燃えません

クールな年上ヒロインと見せかけて、実はというギャップを多く含んでいます
多少甘えぐせとMッ気があり、Hシーン多少マニアックなプレイが存在します
キスや指を食わるなどフェチ的な部分も置く、多分あの人の担当なのでしょう


■リル・クーリエ
セフィの数少ない友人で、常にそばにいる、一見年下のように見える同級生
新たな戦力として期待される銃を扱う「銃騎士」として特別に認められた従騎士で
銃の腕前は確かであり、その時に見せる集中力は、普段からは全く想像できないもの
セフィの周囲に非常に気を使っており、緊急時は信じられない力を見せることも

年上枠その2共通シナリオの段階で散々語られている通りに聖騎士となっています
ある程度知る機会が与えられており、少し考えれば実力者なのは一目瞭然ですが
シナリオの都合か、ティルがその辺りを察そうとしないので、無能感が……

立場上、ティルに気を許そうとしないので基本的に厳しい態度をとるのですが
狙ったギャップにしても、少しステップが早すぎて反応に困るヒロインです
友だちになるという流れは良かったのですが、そこから付き合うまでが早い気も

シナリオ自体は世界が銃へとシフトしていく辺りの裏側を書いているのですが
この作品の規模で扱うには少々大げさかつ、尺が足りていない気がします

年上ということで多少リードしようとする場面があるものの基本はノーマル
という感じでしょうか、特にヒロインならではというのはなかったと思います


■カノン・ルクサーナ
一人でいたところを気さくに話しかけてきた、遠慮のないお調子者
ティルの話相手として、訓練の相手としてなにかと付き合っていくことになる
女性の身ながら大剣を振り回して相手を圧倒する戦い方を得意とする実力者
騎士養成の学園に入りながらも騎士としての知識や関心が薄くみられるが……

最初から仲良くできる相手と見てなかなかのクセモノとなるのがカノンです
故あって、夜な夜な出回っており、その動機と行為にどこまで納得できるか
が結構引っかかるヒロインになっているかなと思いますし、常に付き纏います

最終的には、その代償を払うことになるなど、本人たちの幸せはともかく
全体的に引っかかる、素直にイチャラブを楽しみにくい展開になっていました
ティルを意識してからのカノンが好みでしたので、その引っ掛かりがネックでした

Hシーンは全ヒロイン最大(といっても1シーン多いだけ)の8シーンあります
他でもそうですが、隙を見ればやっている印象で、カノンが特別多い
と意識することはないのですけどね、ウリは言うまでもなく胸になっています


【Hシーン】
・セフィ・ライアード:7
・フレイ・ノールズ:7
・リル・クーリエ:7
・カノン・ルクサーナ:8

最低7シーンで、付き合ってからに集中するので、密度はかなり濃いですね
尺もそこそこ長く、抜きゲーほどではないですが、実用性は十分あるかなと
基本的にはイチャラブエッチの範疇なので、マニアックなのはあまりないですね
セフィとフレイが多少フェチよりのプレイが多めですが、ライターの違いでしょうか


【まとめ】
ヒロインは魅力的で絵も安定しており、Hシーンも豊富に用意されている
というHシーンやビジュアル方面での期待にはほぼ問題なく対応しているのですが
Melty Loversというタイトルに恥じないイチャラブ作品かというと疑問がわきます
シーン単位で見ていくと楽しめる部分は当然いくつも存在はするのですけども
全体を見るとイチャラブ一辺倒ではなく、それ以外の要素も当然ながら存在しています
そして、それ以外の要素で、この作品に引っかかりを覚える要素が多くありました

本作は学園青春モノで題材をスポーツではなく剣術(騎士)にした感じでしょうか
ただ青春モノしてはやたら障害となる存在が多く、素直に楽しみにくい部分がありました
本作のヒロインはそれぞれに個人の問題を抱えており、それを解決するのが役目ですが
そこから更にシナリオとしては、騎士社会に潜む大きな問題へとつながっていきます

流石に、この作品の規模で、それらの社会的な問題に踏みこむのは厳しい印象で
更に、ヒロインごとに語られる問題が別で、この世界問題だらけというのはともかく
そこまで世界を広げてしまっても回収する機会がなく放置か流されるだけという
ヒロインとのイチャラブを妨害するだけの邪魔者にしかなっていませんでした

そもそものスタート地点としてティルが鍛冶屋の息子でそこそこ強い程度の存在で
王族やら銃の台頭をめぐるいざこざについては完全な部外者となっています
強さも特別というわけでもなく、そこそこ目にかけてもらえる程度というところで
そこから何かシナリオが広がっていくわけでもない、中途半端な存在なのですよね

覚醒をして、強敵をなぎ倒し英雄になれというわけではないのですけども
少し剣に覚えがある鍛冶屋の息子には荷が勝ちすぎる規模の話になっていました
設定と作品に用意された素材とシナリオで書こうとしている規模がチグハグなのでは
と思えてしまう作品で、どうにもしっくりこないという印象が常について回りました

ヒロイン毎に抱えるのは別々の問題ながらも、最終的な解決の流れは一緒なので
その辺りがパターン化してしまっているのも、一つ厳しい部分でしょうか
最後に出てくる悪役もぽっと出で、主人公と縁もゆかりもない相手ばかりで
どこかノルマじみていて、どうしても盛り上がりに欠けるのも気になりました

結局、作品としてはぽっとでの悪役をヒロインと一緒に撃退して終わりとなるので
周辺設定などは難しく考えずヒロインと関係を楽しむのが一番ではないかと
その辺りを割り切って楽しめるビジュアルに惹かれた人向けの作品かと思います

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