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伝統攻撃

でも、それって根本的に感想になっていませんよね?

恋愛まで選択肢ひとつ 感想

脳内彼女の「恋愛まで選択肢ひとつ」の感想です

【あらすじ】
幼いながらも将来の結婚を約束したほどの恋人「天塚美空」を亡くした「菱川陸」
あれから数年、普通に友人たちと学園生活を送っているもののどこか恋には消極的だった
そんな陸たちの前に美空とそっくりな「相場宮子」が現れたことで事態は動き出す

その場の勢いで告白した陸に対して何を思ったか受け入れようとする宮子
不満を覚える妹「菱川花蓮」や妹分「天塚鈴穂」やバイト仲間の「椎名ゆかり」に
この機会を利用して現状の打破を考える幼馴染グループのリーダー「西條霧緒」

果たして宮子の登場で動き出した、陸の周囲の関係はどのような結末を迎えるのか?


【システム】
・画面は16:9
・キャラ別音声設定あり

最低限ですが、攻略も単純ですし困る事はないかと思います

ヒロインは5人、タイトルにちなんでか、選択肢1回でルートが分岐します
以前までは恒例だったBADルートについては今回もありません



【雑感】
幼少の頃に恋人と死別した男の新しい恋は簡単なようでとても面倒でした……
理由があるものの恋愛へたれな主人公がヒロインに強引に引っ張られるという部分は
もしかしなくても、いつものノリと言ってもいい作品であるのかもしれません

本作はタイトルにちなんだのか選択肢が一回でルートが決まる仕様になっており
基本的に分岐後は読んでいくだけになっています、BADルートは今回も存在せず
Hシーンも、やはりヨメ充より前と比較すると物足りないものとなっているのは確かです
それどころか個別に入ってしばらくするまでHシーンがないレベルになっています

ヒロインが変にぶっ飛んだ性格ではなく、全うなラブコメディという感じになっています
陸たちのグループを中心とした掛け合いや友情を楽しむ、マトモなノリになっています
恋愛がへたれってことで恒例のお説教もあったり、その辺りかなりベタベタですね

と、タイトルの意味合いは置いて、安心して楽しめるラブコメディという感じです
体験版などで掛け合いやノリなどが気に入ればオススメできる作品かなーと思います
反面、ヨメ充よりも前の尖った部分が好きな人には少し物足りないかもしれませんね


以下、ネタバレを含む感想です



【ヒロイン】
■相場宮子
かつての恋人であった「美空」のそっくりさんである転校生
勢いあまって告白した陸を面白がって受け入れている、良い性格をした娘
計算高いというか、損得勘定で動くことに悪びれていないといったところ
陸とは周囲に反対されるも霧緒のサポートを受けながらも強かに付き合っていく

共通の終盤で一度ご破算される関係から思わず本気になっていくお話ということで
ということで導入部については、恋人ごっこの変則系みたいな流れになっています
ただ美空との関係がある以上本人達が素直になれずこじれるだけでは済まない娘がいて

ということで花蓮裏シナリオです……というのは嘘ですが、半分そんな感じです
花蓮のパーソナリティ的に、本気にさせると色々と面倒になることがよく解りますね
ヤンデレネタとして終われば良いのですが、そうでなくてシリアスに繋がるのが難点
というべきか、このあたり、ヤミ系ヒロインの作品を過去に出していた誇示でしょうか

シナリオ的には一応、「美空」とのわかれもあったり、花蓮との決着もあったりして
美空に関わるシナリオとしてはメインとも言えるシナリオになっているかなと思いますが
美空自体の印象がシナリオを通してそこまで強くないので上滑りしている印象があります
もう少し美空の存在感を出した後で、宮子を上手く動かしてくれたらと思ったのですが


■天塚鈴穂
美空の妹であり、みんなの妹分である幼馴染グループのマスコット的存在
少し甘やかしすぎて調子に乗っている部分があるけど、基本は皆のおもちゃである
グループに依存しているのか、陸が外部に恋人を作るのを潔しとしておらず
霧緒とくっついたらいいとなにかと頑張っている……が基本的に効果はない

子供に見られるのが嫌で変に背伸びしたら、おかしいのに絡まれて助けたら惚れられ
鈍感な陸も自覚はないけど、段々と惹かれていくあたりは王道な展開になっています
美空の件もあり素直になれない陸に逆に強引に迫ってその気にさせていく展開……
その迫り方が非常に美少女ゲーらしい迫り方なのですが、ここでは王道ですね

しかし、デレて女性らしい魅力をだすというのはそれはそれでありなのですけど
やはりヒロインとして生きるのはサブとしてお馬鹿な言動をしているところだなーと思う
どちらかというとサブで生きるヒロインを地で行っている感じではありますね



■西條霧緒
幼少時代はガキ大将であり、今も幼馴染グループの頼れる兄貴分である先輩
その男前な性格は多くの女子ファンを持っており、その脱却を常日頃願っている
宮子の登場で事態が動くことを良しと思い、なにかと暗躍していくことになる
霧緒自身も陸への思いを秘めているが、その立場から色々諦観している節がある

元から霧緒自身が陸に行為を持っていたこと、周囲もある程度認めた事もアリ
付き合うまでは凄く短く、あっさりとイチャラブ描写へいくことになります
頼れる兄貴分がベタベタと甘えてくる部分は、ギャップもあり素直に可愛いです

山場らしい山場もなく、あってもフェイント的な展開なので全体的にあっさり風味
どちらかというと幼馴染グループの関係について多く語られているという印象です
皆が成長していく中で、変わるもの変わらないものとかそのあたりでしょうか

あれもこれも拾った為かまとまりに欠ける部分もあるなという部分もありますが
幼馴染の関係は美空と並ぶもう1つのポイントですし、重要なシナリオなのは確かでしょう



■菱川花蓮
陸の妹、一時期父親のバンコク出張についていっており、帰ってきてからは疎遠気味
学園も陸たちとは別の女子校に通っており、何かの縁か椎名ゆかり(後述)の後輩である
そっけない態度をとるが、本心は兄が大好きであり、兄妹ではなくは男性として好意を持つ
兄への禁断の思いを断ち切る為にバンコクへ付いていき、帰っても思いを抑えている
しかし、とあるきっかけからたががハズレ、兄への思いを隠さなくなってしまうことに……
ある意味本作で一番の厄介な存在と言ってもいい人物なのではないかなーと思います

前半はブラコンをこじらせた花蓮をなんとかしようと奮闘するコメディ展開ですが
後半は兄妹が禁断の関係を越えた後どうするかの話です、ベタベタな展開ですね
ただ、全シナリオ中一番面倒なことになってしまうシナリオでもあります
宮子でもこじれるんですが、花蓮が絡んでくると途端面倒くさくなるんですよね

シナリオの結末は実妹では時々見るパターンですが、流石に他とは空気が違うかんじですね


■椎名ゆかり(偽名)
陸のバイト先の後輩であり、今は頼れる同僚言うべき存在といえる対等に話せる戦友
見た目から普通の人とは違う雰囲気を持っており、想像にもれずお嬢様である
学園では花蓮の先輩であり、それなりに親しい関係と不思議な縁があるだけでなく
実は幼馴染グループともう1つ円を持っており、なにかと間接敵ながら関係のある人
椎名ゆかり(偽名)は名前の通り偽名であり、それが元で何度となくトラブルになる事も
本名は結ヶ原シーナという名前ですが、それが深くシナリオにかかわることはないです

素直に自分の思いを認めない椎名に花蓮が奮闘する珍しい図式のシナリオ
花蓮が味方な時点で、それ以上のお邪魔キャラはいないわけでしてお話は順風万班
最初は素直に慣れないものの、好意を認めてからのデレっぷりはヒロイン髄一かなと
お嬢様が周囲をわきまえずに情熱にアプローチする姿はいいと思います

山場は師匠こと父親との対決でしょうか、全体的にコメディで特に山場という感じもせず
椎名が全部やってた気がするので、特に語る部分はないですね、実家の事を含めて
もう少し細かく書いたら、対決設定自体面白くなった気もするのですけど、そこはメインではなく
軽くダイジェストで流されたのが多少残念かなと思わなくもない部分でしたね
その分、シーナとイチャイチャできるシナリオってことなのでいいのですけども



【Hシーン】
相場宮子:4
天塚鈴穂:4
西條霧緒:7
菱川花蓮:5
椎名ゆかり:5

4~7シーンとばらつきますが、最近の萌えゲーぐらいから少し多い程度の回数です
霧緒が特別多いように見えますが、前半戦と後半戦でシーンを分けているので
実質5シーンぐらいのボリュームになっているので特別多いという事もありません
2回戦つきのものもありますが1シーンの尺がそこまで長いというともないですね

前戯は基本的にヒロインリードという感じで受け的なプレイになります
どちらかというと積極的に求めるヒロインと押され気味の陸がそう見える感じですが
いざ、本番になると普通に合意の下でのプレイという感じになっています
そんなわけで、基本的には受け~ノーマルのライトな感じになっていますね

陸の心の準備は出来ていない場合はあるものの基本的にはラブラブというところで
BADがないどころか落としに来る感じのものはなく全体的にマイルドなノリです
ヨメ充より受けは多くなってますがハードなのを期待するとやっぱり物足りないですね


【まとめ】
ラブコメとか普通の恋愛モノとしてみると意外と楽しめた作品です
幼馴染グループのかけあいも楽しく、ノリなりが気に入れば日常部分は楽しいですし
ヒロインが変わっているのも、このメーカーの色という感じで、脳内彼女ならではの
ノリをもったラブコメになっていたのではないかなと思います

シナリオについては美空と師匠と幼馴染グループの3要素を分け合った印象があります
師匠自体おまけ要素ですし、それにかかるシーナルートは気楽な感じになっていて
幼馴染グループも多少こじれるもののゆるい感じで楽しめたのはよかったのですけど
美空のかかわるというか花蓮の関わるシナリオについては他と空気が違う感じで戸惑いました
それも美空や花蓮と幼馴染グループの関係が断片でしか出てこないために印象が薄かったです

ずっと継続している幼馴染グループ事態についてはある程度理解をすることはできるのですけど
美空については、断片的にしか伝わってこない為に、どうしても乗り切れませんでした
宮子についても、根底が弱いので、どうしてもヒロインとして印象が弱くなりましたね
そもそも、幼少時代までしかいなかった子のそっくりサンというのは無理があるのですけど

そんな部分はありつつも、基本的にはラブコメとしてしっかり話は描かれていたかと
脳内彼女ならではの強引で気の強いヒロインを生かした話にもなっていると思います
ヘタれる主人公に、それを強引に押していく姿は、何だかんだでいつもどおりなのですよね

ただ1つ不満点を上げるとしたらやっぱりHシーンの弱さでしょうかね
前作よりもマシになった感じはありますけど、プレイ自体はマイルドですし、受け描写も弱め
回数をみても抜きゲーなどと比較すると弱いHシーン多めの萌えゲーの範疇という印象です
そういう層を元から狙った作品なのかもしれませんが、少々さびしく感じましたし
エロを控えめで、キャラ押しのラブコメで行くならそれこそ競合が一杯あるのが現実ですので

そう考えると、あえて脳内彼女である必要があるかといわれると弱い部分もある作品です
昔よりも1つのお話として面白くなっている部分もあると思うのですが、尖った部分がないなと
男の娘に限らず、BADとか他が中々まねできないという要素が減っているのは残念な部分です

今後、どういう方向に進むのかはわからないですけど、このまま、よく出来たラブコメを作る
メーカーの1つとして進んで行ってしまうとそれはそれで悲しいなと思ってしまうのでした……
脳内彼女のテイストを残しつつも、強い癖が抜けた感じでどうもさびしいのですよね

個人的な執着はともかく、体験版のノリが楽しめれば十分にオススメできます
前作はちょっと広範が変化球気味でしたが、今回はそういう問題も無いと思いますゆえ
ちょっと変わった強気なヒロインの登場するラブコメとしては楽しめる内容なかと

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コメント


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脳内彼女作品はこのサイトを見て手を出し始めました
じぶんはヤンでれからプレイし始めて絶対妹至上主義、嘘デレ、原理主義、ヨメ充、シスターまじっく、ヤクザ、選択肢まで、ときました。
やっぱりバッドは個人的には恋しいですね。なんやかんやで
エロいし嘘デレで今までのヌキゲー感は払拭できたもののエロさが落ちちゃってらしさがないぞーーって感じになったんですよねいや嘘デレまではあるか・・・
原理主義で原点回帰でヨメ充からはバッドなしの
まっとうな話になっちゃったんですよねここからが大きな方向転換ですかね・・・選択肢に関してもヨメ充を踏襲していますし
まあ安っぽさはなくなりましたんでこれはこれでいいのでしょうか・・でも古き良きバッド展開は復活してほしいものです。

歌麿 | URL | 2014-06-09(Mon)16:02 [編集]


Re: タイトルなし

>歌麿さま
ダークな描写もあって容赦のないプレイが多いバッド展開は個人的にも大好きでしたが
やはりその描写のきつさから拒否反応のある人も多いのだろうと思います

代わりに脳内彼女といえばは「男の娘」としている感じが最近はありますね
わざわざない事を明言したり、次は完全にオンリーにしたり、評判が良いのでしょう

因みに新しい中では「女装海峡」はバッドありだったりします。
ので次回作もそちらではバッドがつくかもしれないですね、うーん

RmG | URL | 2014-06-12(Thu)02:46 [編集]