
好評(?)を博した、商業初の男の娘オンリーゲー「女装山脈」に続く
「女装~」シリーズの第二段は山の中にあるな田舎町ではなく
本土から大きく離れた特殊な神話の残る島が舞台となる
言うまでもなくヒロインは「男の娘」という見た目は麗しいものの
性別上は「男」という、非常に人を選ぶものになっています
超設定はあるものの「男」であることが覆る設定はないので注意の程を
【あらすじ】
男が女装して生活する特殊な因習をもつ津島海峡に浮かぶ中津島では、
媛神が降り立ったという伝承を持つ神の住む島とされる隠津島にわたる
島渡りという島の繁栄を願う今は廃れてしまった儀式が存在していた
島に残る3人の若者のうち1人であった、「厳島響」が島を出て行くことになり
島に残るただ2人の若者になった「宗形巡」と「藤切七生」は現状を打破する為に
「島渡り」の儀式を試みるも不完全であった為か行方不明になってしまう
2人の島渡りの実行日から1年、主人公「田島幸人」は植物の標本採集のために
隠津島に中津島の出身である後輩の響の案内の下向かうことになる
しかし、彼らも同じく隠津島に向かう途中でトラブルに巻き込まれてしまう
流れ着いた先であっさりと巡、七生の二人を見つけることが出来た幸人たち
彼女(?)らにとってははまだ漂着から2週間程度しかたっていないこと
そして、島渡りの儀式を完遂するまでこの島の外に出ることができないを知る
儀式は巫女役と子をなすというものであるが、男性は幸人が1人であり
相手は全員見た目は麗しいものの「男の娘」ということでやはり男性
受け入れがたい状況に最初はなんとかこの島から抜け出そうと躍起になるが
三人の想いや、巡に憑依する「媛神」の言葉、自身に残る不思議な記憶
様々な思いを受け、幸人はこの島にひとまずとどまることにする
果たして、幸人は3人の男の娘のうち誰かと儀式を行う事になるのだろうか?
【システム】
・画面は16:9
・キャラ別音声設定あり
最低限のシステムが揃っているだけ……ですが
選択肢自体は7つしかなく、迷う事はないので特に困らないかと
攻略できるヒロインは3人、終盤で分岐して片方はBADのような扱いで
快楽に嵌ってヒロインと共に堕ちていくといった脳内彼女おきまりの展開
この分岐もわかりやすい選択肢ひとつとなっているので回収は楽です
【雑感】
前作の設定とリンクする部分もあり、前作の舞台についても名前がでる
前回消化したということか本作は男の娘が孕むという不思議は議論の対象ではなく
いかにお互いが、自身の好意を認め合って関係を受け入れていくかが焦点となる
そういう意味ではキャラが特殊なこと以外は田舎移住系の恋愛モノに近い気もする
ヒロインは前作と違い全員が、男と男の娘の関係がおかしいことは承知をしている
そんなわけで前作にあったある種の狂気的な雰囲気は弱くなっている印象がある
あくまで男と男の娘という特殊な関係であることを受け入れつつ惹かれていく形
登場人物はともかくプレイヤーとしては男と男の娘の関係については悩む必要はない
ラブコメの関係結ばれる過程の障害との1つぐらい存在するものぐらいの認識で良い
それで済まされない人にとっては、1作目よりも狂気を感じるかもしれない
そこを除けば田舎を舞台にした恋愛モノの雰囲気に近い作品ではないかと思う
島からそれぞれの理由で離れられない、ヒロイン達といかに付き合っていくか
もっとも島の問題はあくまでヒロイン側の問題であって、主人公側がやるのは
そんなヒロイン達を受け入れて結論まで導いていくサポート的な役割が強い
本編と関係ないところである、島の事情描写などが少し気になる部分もあるが
(何故このあたりを具体名を挙げてまで描写したのかは正直疑問なのですけど)
ヒロインが男の娘という特殊な設定を除けば基本的には、田舎系の恋愛モノ
ぐらいのノリで気軽に楽しめる作品ではないかなと思います
特殊な設定こそが一番の問題点なんですけど、それは今更でしょう?
【ヒロイン】
■宗形巡
歴史のある民族衣装に見える服を着た男の娘、神職の家系
代々巫女としての力を受け継いでおり、かなり強い力を持っている
高い予知能力を持つため、村の大人達には畏敬の念をもたれている
このため、恐れずに自分と触れ合ってくれる響や七生は貴重な存在である
普段は落ち着いており感情の起伏が見えにくく何を考えているか解らない
たまに媛神が憑依されることがあるが、そちらの方が表情豊かである
儀式については巫女として良くも悪くも受け入れている様子であり
態度としては強く反対するでもなく、積極的というわけでもない
ただ、幸人はどこか気に入っており、何かとからかってくる
自身の感情には無自覚でからかいっていたが、興奮していき
その思いが堰を切ったように結ばれてしまい、その後は一気にデレてくる
ギャップキャラにしてもステップが1つ2つ早い気もするがロープライス故か
七生との比較を考えると口内吸収が非常に効果的なのかもしれない
その後も、互いに強く惹かれていくが、それが媛神の過去によるものなのか
今まで未来予知に依存してきた巡にとっては非常に不安な材料となってしまう
最後には互いの思いを認め合い、媛神たちの思いも晴らすことになる
正直、このシナリオだけ媛神関連と巡自身の問題で二本柱なのですけど
流石にこの尺でやるには厳しかったなと思うようなスピード展開かなと
■藤切七生
一番の年上である男の娘、島の繁栄のために奮闘しており島では浮き気味
女装趣味はライフワークのようなもので抵抗を覚えておらず島を出る気もない
普段はやさしいお姉さんだが感情が高ぶると方言が出て男前な性格になる
島の活性化のために色々な手段を取り入れているため島の人からは疎まれている
しかし、あくまで島のためにがんばっており、その事から巡と響を心配させている
儀式については表面では非常に積極的に執り行おうとしているように見られる
幸人に対してもかなり好意的であり、かなり早い段階から互いを想い関係を結ぶ
その後はとにかくラブラブであるが、それが原因で周囲にいさめられるも
結局は思いが抑えきれずというところ……作品が作品なら病み系キャラですかね
■厳島響
オープニング早々に島を出て行く男の娘、女装には抵抗がある
大学では法学部に在籍し優秀な学生として良くも悪くも有名になっている
性格はきつく、面倒くさい部分もあるが、身内のことは強く思っている
巡とは複雑な家庭環境などから喧嘩をしているが、心の底では心配している
そのため、暴走して極端な行動に出てしまうこともある様子
儀式に対しては強く反対しており、最初は何かと抵抗をしている
ふとしたきっかけに、幸人に惹かれるもそれを受け入れずごまかそうとする
2人に対する思いは非常に強いが、素直ではないため、少々ズレた行動が多い
2人に害を及ぼさない為、所謂恋人ごっこ的なものを行うことになるが
ベタベタにふとしたきっきかけから、幸人に惹かれていくことになる
男同士を誰よりも強く意識しているが故に、なかなか受け入れられない
そんな常識もあるが同時に、2人を思うが故というのも根底にあったりして
それが故に最後の一歩が踏み出せないというなかなか面倒くさい娘である
しかし、徐々に受け入れて、建前はともかく端から見れば完全に陥落している
という姿は見ていて楽しい、からかい対象にされるのも仕方なしか
【Hシーン】
・巡:8
・七生:9
・響:7
シーン数は前作より少し減った気がします、何よりハーレムなし
微妙に差別化されていますが実質的な差は殆どないかなと
七生は1シーンがCGなしの自慰シーンですし(さすがに絵にするとアレだったのか)
口での奉仕は2シーンあるもCGは共通なので七生一強という感じでもないです
巡は媛神の人格によるシーンもあり、数は1.5シーン程度ですので多くはないです
構成としては
巡は最初はからかい混じりのヒロイン主導プレイで半分、後は普通の合意プレイ
七生は最初から奉仕という感じで積極的に迫ってくる、結ばれるのも早い
響は最初は道具や脇など扱いの雑なプレイが多いが、ヒロイン主導のプレイ比率は
巡と対して変わらず半分程度という感じでしょうかね
3割受けであとは互い合意の上のプレイという印象です
受けゲーでもないので当たり前なんですけども
テーマがテーマなので前作同様、ボテも1シーンずつ備えています
あと今回はこちらから口で奉仕するプレイもあったりします
【まとめ】
2作目となる女装シリーズですが、基本的な部分は前作と近いかと思います
男であること強調する描写などは前作よりも控えめになった感じもしまして
市民権を得てきた(気がする)属性として、その矛盾を楽しみしつつも
細かい設定で言及せず、スルーして楽しみましょうという感じでしょうかね
その根底さえクリアすれば、あとは普通の恋愛モノという感じです
ロープライスの尺ゆえか展開が早い気もしますが、その辺りはともかくとして
巡については媛神関連で少し神様がからむような展開もありますけど
基本はシンプルなちょっと変わった田舎でのラブコメという印象ですね
しかし、巡については特にそうですが、媛神とか島の設定とか
凝るのはいいのですけど消化するだけの尺が無く中途半端になっているかなと
ただ、イチャラブするだけではなく何かアクセントがほしかったのでしょうけど
流石にコレだけの描写では弱かったなと思う次第です
とりあえず男の娘が好きで、普通のラブコメがやりたいって人には良いかなと
普通と男の娘が矛盾してるって思わず突っ込む人にはきついかもしれません
……と、半ば本気で書いてみたり


